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Eric Clapton <Deluxe Editon> ('06)

Eric Clapton <Deluxe Edition>

エリック・クラプトン 『エリック・クラプトン・ソロ <デラックス・エディション>』

これまた、今さら … ですが、エリック・クラプトン 1st ソロ『Eric Clapton』('70)の<Deluxe Edition>。トム・ダウドによる既発表ミックス(以下[TD])盤1枚に、デラニー・ブラムレットによる未発表オリジナル・ミックス(以下[DB])盤1枚を追加した CD 2枚組。それぞれのディスクには計7曲のボートラが追加され、昨年2006年に発売されました。

両ミックスの違いを徹底検証っ … とまではいきませんが、僕が聞き比べて感づいたことを、下記に列挙してみました。(曲順は既発の〔TD〕に準じた)

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テーマ : 洋楽CDレビュー
ジャンル : 音楽

Jesse Davis / same ('70)

Jesse Davis

ジェシ・デイヴィス 1st ソロ・アルバム 『ジェシ・デイヴィスの世界』

これは、ベン・シドラン『夢の世界:Feel Your Groove』 ('71) の記事を書いたとき、[ ホーム&ヒューマン・ナビ ] の white さんから、『夢の世界』にゲスト参加していたジェシとベンとの接点や、逆にベンが『Jesse Davis』に参加していることなど、色々と教えていただいたことをきっかけに、手にすることとなりました。

お好きな皆様は、今さらジェシか … と思われるでしょう。ですが、僕にとっての初ジェシは、この『Jesse Davis』ではなく、ずいぶん前に 3rd『Keep On Comin'』('73)を聴いたことがありました。しかしその時は、ジェシのギター・プレイ云々以前に、ジェシの "ほにゃらか" した歌声に馴染めず、結局手放すことになってしまったのです。

また、ジェシ・プロデュースによる名作3部作と呼ばれた、ジーン・クラーク『Gene Clark』('71)、ロジャー・ティリソン『Roger Tillison's Album』('71)、ジム・パルト『Out The Window』('72)も聴きました。しかしこれらも、ピンと来ず... 濃すぎ... 薄すぎ... と、僕の好みには合わず、全て放出。

時は流れて、マーク・ベノマリア・マルダー、エイモス・ギャレット、ライ・クーダーといった "ほにゃらか" 系シンガーおよびギタリストに馴染み始めた僕は、エリック・クラプトンが参加していることも気になっていたことだし、white さんの強力なお薦めもあったことだし、、今だったら大丈夫だろう … と、意を決し中古ショップへ行けば、これまた好運なことに "J" コーナー には『Jesse Davis』が 2枚並んでおり、安いプライスが付いている方を(この辺りがしょぼい)むんずと手に取り、レジに向かったのでありました。

聴いてみれば、これがバッチリ体に合う。なんでもっと早く聴かなかったのだろう … ではなく、今だからこそ聴いて良かった。ちょっとタイミングがずれて薦められていたなら、もしかすると嫌悪感が湧いてしまったかも知れません。

こうした "縁" と "運" によって、僕の音楽生活は続いていくのです。

white さんの good timing な お薦め。どうも有難うございました。僕の中で、上記の 4人にジェシを加えた "ほにゃらか 5人衆" が結成することと相成りました。

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テーマ : 洋楽CDレビュー
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Linda Lewis / Second Nature ('95)

Second Nature

リンダ・ルイス 『セカンド・ネイチャー』

これは、リンダ・ルイス『Lark』を取り上げる直前に、偶然好運にも中古ショップで入手することができた1枚。1983年に『A Tear And A Smile』リリース後、12年の間隔を経てリンダが発表した作品です。

その間、リンダは何も音楽活動をしていなかったわけではなく、他のアーティストのアルバムやツアーにゲスト参加しながら復活のタイミングを計っていたようで、ジャミロクワイが1993年にシングル・カットした「Too Young Too Die」(僕は未聴)あたりが、それを示す良い例だ … と、ライナーに記載があります。ジャミロクワイのファンの方がいらっしゃいましたら、その曲におけるリンダの歌声が、どんな役割を果たしていたのか … など、フォローしていただければ幸いです。

さて、この『Second Nature』のクレジットに目を移してみますと、リチャード・ベイリー(ds)、マックス・ミドルトン(key)、ロバート・アーワイ(g)と、第2期ジェフ・ベック・グループハミングバードと縁のあったアーティストの名前を見つけることができます。

リンダの 3rdアルバム『Fathoms Deep』('73)には、先のリチャード、マックス、ロバートの他、ボビー・テンチ(g)、クライヴ・チャーマン(b)が参加。これがきっかけとなり、ハミングバードを結成。リンダの 4th『愛の妖精』('75)には、『Fathoms Deep』の面子に加えて、ハミングバードの正式ギタリスト:バーニー・ホーランドも参加。そして、ハミングバードの 1st『Hummingbird』('75:未入手)では、リンダが1曲でリード・ヴォーカルを取る … という流れ。当時から、リンダとハミングバード周辺のミュージシャン達は、固い音楽の絆で結ばれていたようです。
Not A Little Girl Anymore

そんな旧友達と、ブラジルのセッション・ミュージシャン達に囲まれて制作された『Second Nature』は、『Lark』と『Fathoms Deep』を掛け合わせ、そこに 1990年代風 mellow groove サウンドとブラジリアン・テイストを付け加えたような内容になっています。

もちろん、リンダのレインボウ・ヴォイスは不変。

それらが渾然一体となって、僕の耳に体に、心地良く響いてくるのです。

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Hummingbird / We Can't Go On Meeting Like This ('76)

We Can't Go On Meeting Like This

ハミングバード 『密会』

今回取り上げるハミングバードは、ジェフ・ベック・グループ『Rough And Ready』('71) の記事を書いたとき、[ 似顔絵ロック ] の yu-shio さんや、[ 吉田英樹の音楽コラム ] の Hidekichi さんから、第2期 JBG 解散後のボビー・テンチ(vo)、マックス・ミドルドン(key)、クライヴ・チャーマン(b)が中心になって結成したバンドであることを教えていただき、とても気になっていたバンドでした。

そんな時、good 過ぎる timing で、そのハミングバードが残した3枚のアルバムが紙ジャケ CD 化される … ということを、【ここで】 hidekichi さんが告知していらっしゃったのを拝見し、即購入。

"良縁" と "好運" を感じた 1枚となったのでありました。

全10曲中、歌入りが6曲、インスト・ナンバーが4曲という構成。時にファンキー、時にメロー。メンバーそれぞれの見せ場も各所に配置され聴きどころは多いのですが、僕としては、ボビーのソウルフルな歌声が聞ける曲やファンキー・チューンの方に、ついつい耳が行ってしまいます。

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Kate Wolf / Close To You ('81)

Close To You

ケイト・ウルフ 『クロース・トゥ・ユー』

【90年代の25枚】の選考中、ナンシー・グリフィス『遠い声:Other Voices, Other Rooms』('93)を候補にしていましたが、ナンシーのことを調べてみると、彼女は1970年代の後半にデビューしていたベテラン・フォークシンガーであることがわかり、それを選ぶ条件として「1990年以降にアルバム・デビューしたソロ・アーティストやバンドだけに絞る」と宣言をした僕は、やむなく『遠い声』を選から外したのでありました。

ナンシーが影響を受け、敬愛し続けているという SSW 達の曲を歌った『遠い声』は、カントリー・ミュージックを独自のスタイルで昇華していったエミルー・ハリスのものとは異なり、生真面目なまでにフォークの伝統を貫いた真摯な作品でした。

ナンシーが取り上げた楽曲は … アーロ・ガスリーをゲストに迎えた、タウンズ・ヴァン・ザント作「Tecumseh Valley」。作者本人のボブ・ディランがハーモニカを吹いている「スペイン革のブーツ:Boots Of Spanish Leather」。これも本人がヴォーカルを取っている、ジョン・プラインの「Speed Of The Sound Of Lonliness」。楽しさ一杯のウッディ・ガスリー作「Do Re Mi」。ジャニス・イアンの「This Old Town」などなど … 僕が知った名前が並んでいたのも、ナンシーの『遠い声』を、僕の近い存在にしてくれた1つの要因でした。

そのアルバムでトップナンバーを飾っていたのが、今回ご紹介する、ケイト・ウルフの曲「Across The Great Divide」。エミルー・ハリスをゲスト・ヴォーカルに迎えた、その曲におけるナンシーの歌声は、山の頂上から中腹にかけて咲く可憐な山野草や、あちらこちらから湧き出す清涼感に溢れた清水の流れ。そしてマイナスイオンをたっぷり含んだ空気 … といったものを連想させるものでした。

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Richie Furay / The Heartbeat Of Love ('07)

The Heartbeat Of Love

【スティーヴン・ビショップの新譜】に続いて、嬉しい便りが届きました。

リッチー・フューレイの New CD 『ザ・ハート・オブ・ラヴ』 がリリースされたのです。

これは昨年【リッチーの official site】 only で発売されていたよう(それは露知らず)でしたが、今年に入り大手ネット・ショップでも購入できるようになり、即 get。

結論から申し上げますと、近年では、1997年に『In My Father's House』。2005年には、ジム・メッシーナ、ラスティ・ヤング、ポール・コットンらの旧友を迎えて制作された『I Am Sure』とリリースしてきたリッチーですが、この『The Heartbeat Of Love』は、それらを遙かに超えてしまい、僕の大大大好きな『I Still Have A Dream』('79)と肩を並べる作品になった … と、ここはもう、はっきり言い切ってしまいましょう。
In My Father's House I Am Sure I Still Have A Dream

ニール・ヤングとケニー・ロギンズという、意表を衝く 2人組をゲスト・ヴォーカルに迎えた「Kind Woman」。ジェシ・フューレイ・リンチ(名前からしてリッチーの娘さんでしょうか?)とのハーモニーも微笑ましい「Let's Dance Tonight」など、バッファローやポコ時代の曲の再演には、とても懐かし嬉しい気持ちで胸がいっぱいになりますが、それ以上に、その他新曲の出来映えが素晴らしく良いっ。そして、リッチーの声に伸びとハリが戻っているっ … 以上の2点を持って、先のように言い切ってしまったわけです。

そして、リッチーをそのように奮い立たせたのは、リッチーの友人だという Peter Van Leeuwen なる人物の存在が大きな要因だったようです。
Poco / Keeping The Legend Alive
ライナーによれば、2004年にナッシュビルで行われたポコのライヴ『Keeping The Legend Alive』にゲスト参加したリッチーが、そこで「Let's Dance Tonight」のリハーサルを終えたとき、「これは、僕が大好きな曲の1つだよ」とリッチーに声をかけたのが Peter Van Leeuwen。「「Let's Dance Tonight」を別の手段でレコーディングする機会を持てたら良いな」と答えたリッチーに、その願いを実現させるための動機付けと手助けを与えたのが Peter Van Leeuwen だった … ということのようです。

良き友の力を得たリッチーのもとには、さらに旧友達が集まること、集まること。ラスティ・ヤング、ティモシー・シュミット、ポール・コットン … といったポコ勢の他、スティヴン・スティルス、ニール・ヤング … のバッファロー・スプリングフィールド勢。そして、リッチーを慕って来たのか、ケニー・ロギンズ、アル・パーキンス、ダン・ダッグモア...

彼らの厚い友情を無にせず、このアルバムを素晴らしい内容に仕上げたリッチーの力量は、まだまだ衰えていない... 未だ健在! … それを証明したリッチー渾身の会心・快心作です。

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Orleans / Dancin' In The Moonlight ('06)

Dancin' In The Moonlight

オーリアンズ 『ダンシング・イン・ザ・ムーンライト』

【前回】にて 1972年代は一段落。これから 1973年代に移っていきますが、その前に... ここ数ヶ月の間に入手した新譜や、皆様から教えていただき、すっかり僕のお気に入りとなった CD を何枚か取り上げていきたいと思います。

まずは、『Ride』('96)以来 10年ぶりとなるオーリアンズの New CD 『Dancin' In The Moonlight』。これは昨年リリースされたもので、僕が持っている輸入盤よりも収録曲数が2曲多い国内盤は【Dreamsville Records から発売】されました。
Orleans / Ride ('96)
『Dancin' In The Moonlight』を初めて聴いたとき、耳馴染みのある曲が … と思っていたら、やはりそうでした。『Ride』収録曲のリメイクが --- いかにもオーリアンズなハーモニー・ワークと、ジョン・ホールの伸びやかなギター・ソロが聞き物の「Heaven」。見ること聞くことがショッキングなことばかりの現代から逃げ去って、過ぎ去りし良き時代に戻ってみたい … とラリー・ホッペンが語りかける「Yestertime」。アコースティック・サウンドに乗せた、ランス・ホッペンの真摯な歌声が胸に染み入る「In My Dream」。ジョン、ラリー、ランス 3人の歌い回しがスライ風で滅茶格好良いファンク・チューン「Get A Life」(『Ride』には Our mucical inspiration was Tower Of Power … と嬉しいコメントが)。ラリーの朗々とした歌声に聞き惚れる「Love's Not Just For Other People」 --- 5曲収められています。

『Ride』に比べると、丸みのあるサウンドに仕上がっていますが、アレンジはシンプルそのもの。弾力のある演奏ぶりも素晴らしいハーモニーも、昔のまんまそのまんま。『Ride』をお持ちの方は聴き比べを楽しんで... お持ちでない方が初めてそれらの曲を聴いても、きっとご満足いただけることでしょう。

...と言うことで【お気に入りの3曲】は、その5曲以外から...

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Dennis Lambert / Bags & Things ('72)

Bags & Things

デニス・ランバート 『バッグス・アンド・シングス』

僕が選んだ【90年代の25枚+α】のうち、ジョネル・モッサー『So Like Joy』('98)、ヘイミッシュ・スチュワート(ex-Average White Band)の初ソロ『Sooner Or Later』('99)、再編ザ・バンドのギタリスト:ジム・ウイーダー『Big Foot』('99)と 3枚が Dreamsville Records からリリースされたものでした。

そう言えば、フル・ムーン『Full Moon』('72)を世界で初めて CD 化したのも、バジー・フェイトン&ニュー・フル・ムーン『Buzz Feiten & The New Full Moon』('02)など、その後に続く【バジー関連 CD】をリリースし続けたのも Dreamsville でしたし、ジェイムス・グリフィン(ex-Bread)『Breaki' Up Is Easy』('74)、ジェイ・P・モーガン『Jaye P.Morgan』('76)や、ネッド・ドヒニー『Life After Romance』('91)を初めとする【ネッド作品】、オーリアンズ『Live』('91)と【オーリアンズ関連 CD】、マイズナー・スワン&リッチ『Meisner, Swan & Rich』('94)などを復刻 CD 化したのも Dreamsville。

その他、[ Music Avenue ]の kaz-shin さんが【ここで】取り上げていらっしゃったジョン・ホール『Recovered』('99)、ラリー・ジョン・マクナリー『Dandelion Soul』('99)、ピーター・ゴールウェイ『Redemption』('99)、マリア・マルダー『Richland Woman Blues』('01)、デラニー・ブラムレット『Sweet Inspiration』('01)、NRBQ with ジョン・セバスチャンの1982年未発表ライブ『Live at The Wax Museum』、ロビー・デュプリー with デヴィッド・サンキシャス『Robbie Dupree with David Sancious』('03)などなど... ずらりと並べるだけ並べましたが、僕の1990年代後半から2000年代初頭にかけての音楽生活は Dreamsville Records 無しでは考えられないほどでして、それだけたくさんの good music と dream を僕に与え続けてくれました(感謝多謝)

さて。Dreamsville の紹介記事のようになってしまいましたが、今回取り上げるデニス・ランバート『Bags & Things』も Dreamsville のサイトを眺めているうちに発見したものです。

まずはジャケットに写る、椅子に深く腰を下ろした男の後ろ姿に目を惹かれた(CD サイズになっても "ジャケ買い" ってあるものですね)。その次は、デニスの曲を試聴したとき【レネー・アーマンドの記事】[ wasted times ]のフィニルさんからいただいたコメントにもあったような "歌力" とか "声力" を感じた。そして最後は、ロギンズ&メッシーナ 1st『Sittin' In』('72)のラストを飾っていた「Rock'n Roll Mood」のカヴァーが収められていたことが決め手となり、これを購入することと相成りました。

デニスの経歴については Dreamsville の【こちら】に詳しいので割愛しますが、ハミルトン・ジョー・フランク&レイノルズの「恋のかけひき:Don't Pull Your Love (Out) 」を書いたのがデニスだったことを知り吃驚。そう言えば、デニスの男っぽい歌声や歌い回しは、ダニー・ハミルトンのものと良く似ているかも...
Hamilton, Joe Frank & Reynolds - Greatest Hits

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Renee Armand / The Rain Book ('72)

The Rain Book

レネー・アーマンド 『ザ・レイン・ブック』

2001年の第4回「名盤の殿堂」シリーズで、このアルバムが発売された時、ジャケットの美しさに目を惹かれ、ジム・ゴードンがプロデュースをつとめていることに関心を持った覚えはあるのですが、何故か買いそびれてしまった1枚。

その後、あちらこちらで、これが高い評価を受けていることを知ったときは既に遅し... 廃盤に。中古ショップでも見かけたことは無く、ネット上では高値で取引されていたので、なかなか手に入れることができずにいましたが、「ホーム&ヒューマン・ナビ」の white さんと【ほぼ同時期】に、ヤフオクにて良心的な価格で出品されていたのを発見。入札後、誰一人として競ることなく、開始価格そのまんまですんなりと落札することができ、やっと僕の手元に。とてもラッキーでした。

ライナーに記載されているレネー・アーマンドの経歴・活動歴を見ていたら、1988年に再編したリトル・フィート『Let It Roll』収録「Hangin' On To The Good Times」にバッキング・ヴォーカルとして参加していたり、リア・カンケルのデビュー・アルバム『Leah Kunkel』('79)収録:ビージーズ「獄中の手紙:I've Got To Get A Massage To You」のカヴァーでリアとハモっていたのがレネーだったとは … 全くノーマークだったので、あわてて両曲を聴き直しました。
Little Feat / Let It Roll ('88) Leah Kunkel ('79)/ I Run With Trouble ('80)

レネーとリアの関係が発展し、1984年にコヨーテ・シスターズを結成し『Coyote Sisters』をリリースした … という話は、リア絡みで耳にした記憶がありますが、その時もレネーの存在には気がついておらず、これまたスルー...

もっと早く気がついていれば … と後悔しても始まらないので、その分、このアルバムをたっぷりと聴き込んであげることにしたのです。

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America / same ('71)

America

アメリカ 『名前のない馬』

12弦ギターの使い手というと、みなさんは誰を思い出すでしょうか。

ジョージ・ハリスン、ロジャー・マッギン。W ネックが滅茶苦茶格好良かった、ジミー・ペイジ、ドン・フェルダー … などなど。その時代時代で、みんなインパクトの強いサウンドを残してくれました。

彼らが弾いていた12弦はエレキでしたが、このバンド:アメリカが使用するのはアコースティックの12弦。

アメリカがロンドンで録音したデビュー・アルバム『America』では、曲によって 3人のメンバーがそれぞれ12弦アコギを弾きこなすという多才・多用ぶり。しかも 12弦アコギ1本+6弦アコギ2本... さらには 12弦アコギ2本+6弦アコギ1本 … なんてことを演られた日には、フォーキー・サウンド好きの僕は堪りません。

12曲中7曲がドラムレスで、エルトン・ジョンや、'90年代に入ってからのエリック・クラプトンのバンド・メンバーとしてお馴染みのパーカショニスト:レイ・クーパーが叩き出す心地良いリズムをバックに、超ビューティフルなハーモニーと、超アコースティックなサウンドをたっぷり堪能することができる1枚となっております。

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【緊急アンケート vol.4】あなたがお好きなミュージシャンを何かに例えるとすれば?

リンダ・ルイスが "雲雀" に例えられたところで、久々のアンケート実施です。

今回のアンケート内容は...

「皆さんがお好きなミュージシャンを、生物・物体に例えるとしたら?」

...というものです。

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Linda Lewis / Lark ('72)

Lark

リンダ・ルイス 『ラーク』

僕の家の周りには、まだまだ広い畑や原っぱが残っているので、春先のぽかぽか陽気の日に辺りを散歩していると、雲雀(ひばり)の美しく澄んだ鳴き声を聞くことができます。耳を澄ましてその声がする方を目で追っていくと、雲雀が点にしか見えないほど空の高いところで、数匹が戯れながら上に下にと、せわしなく羽ばたいている姿を見ることができます。空を自由に舞いながら、絶え間なくさえずる彼らの姿を見ていると、なんだかちょっとだけ幸せになったような気がするのです。

さてさて。10才代の初めに、1964年に公開された映画『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』にエキストラとして出演したこともあるというリンダ・ルイスは、その後、音楽の道を歩むこととなり、この前年 1971年に『Say No More』でアルバム・デビュー(これは未聴)。今回取り上げる『Lark』は、リンダにとって2作目のアルバムとなります。

ギタリスト兼プロデューサーであるジム・クリーガン(後にリンダと結婚)は、ロッド・スチュワート『明日へのキック・オフ』('77)に、カーマイン・アピス(ds)らと共にバンド・メンバーの一員に加わった人物。ジムから声がかかったのでしょう。リンダは、ロッドの『スーパースターはブロンドがお好き』('78)にゲスト参加しているようです (その辺りから、ロッドを聴かなくなってしまいましたが...)
Rod Stewart / Foot Loose & Fancy Free Rod Stewart / Blondes Have More Fun ('78)

レコーディングはロンドンのアップル・スタジオで行われ、その際、ジョージ・ハリスンや、キャット・スティーヴンスが入れ替わりスタジオを訪れては「調子はどうだい?」などと、気軽に声をかけてくれた … と、リンダは語っています。

また、リンダのお祖父様は、ジャマイカからイギリスに渡った移民で、リンダ自身はロンドン生まれの移民3世。お祖父様の血を譲り受け、お母様からはビリー・ホリディを良く聴かされたということからか、リンダが奏でる音楽には、カリプソやジャズの薫りを感じ取ることができます。さらには、リンダ自身が影響を受けたと語っているアーティストとして、アレサ・フランクリンジョニ・ミッチェルといった名前が挙げられています。

いかがでしょう。だんだんイメージが湧いてきたでしょうか。そうなんです。リンダの音楽には、それらが絶妙にブレンドされた、何々のジャンルに属する … と簡単に一言では片付けられないユニークな独自性が備わっています。そして、リンダの歌声は、雲雀のさえずりを耳にした時と同じような気分にさせてくれる魅力に満ち溢れているのです。

アルバムタイトル『Lark』には、そんな意味が込められているのではないでしょうか。

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Yes / Close To The Edge ('72)

Close To The Edge

イエス 『危機』

前作『こわれもの』が、イエスのメンバー紹介も含めた単曲の集まり(それがただの単曲ではなく、どれも素晴らしい出来映え)だったとすれば、この『Close To The Edge』は、メンバー全員が持てる力を十分に発揮し、それをギュッと結束させたアルバムと言うことができるでしょう。

収録されている曲は、そのどれもがドラマチックで... ファンタスティックで... そしてまた、星が煌めく夜空のような広がりを見せるスケール感に満ち溢れたものでした。

【お気に入りの3曲】… といっても、収録曲はそのまんま3曲。CD になって、全曲を一気に聴き進められるようになったのは、面倒くさがり屋の僕にとっては好都合でした。

それでは一気に...

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Al Stewart / Orange ('72)

Orange

アル・スチュワート 『オレンジ』

あちらこちらで同じようなことを書かせていただいてますので、またか … と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが... アル・スチュワート「Year Of The Cat」と、ジェリー・ラファティー「霧のベイカー街:Baker Street」の2曲は、僕の中では対になっていて、1970年代後半を鮮明に彩ってくれた曲として、そして、共にとても強いインパクトを受けた曲として深く記憶に残っているのです (奇しくも 2人ともスコットランド生まれ)
Al Stewart / Year Of The Cat ('76) Gerry Rafferty City To City ('78)

その辺りは、その時期が来たらまたお話しすることにして... 今回取り上げるのは、アル・スチュワートの4作目となる 『Orange』

これは『Year Of The Cat』を聴いた後、手にしたアルバムでしたが、1曲目の「You Don't Even Know Me」を初めて耳にした時、この人、音痴? … と思ってしまい、その後に続く曲にも馴染めず、すぐ手放してしまいました。

ところが数年前。中古ショップで久しぶりにこのジャケットを見て、やっぱりもう一回聴いておくか … と CD で買い直したら、なんと今度はイケたのです。

昔は駄目だったものが、今では良いと思う … そういうことは、しばしばあることでして、その逆もまた然り。年を重ねるにつれて、嗜好性が変わる場合もあるものなのですね。

『Orange』は、そんな中の1枚。

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Jim Capaldi / Oh How We Danced ('72)

Oh How We Danced

ジム・キャパルディ 『オー・ハウ・ウィ・ダンスド』

ジム・キャパルディという人は、1994年にトラフィックの一時的な再結成(オリジナル・メンバーはスティーヴ・ウィンウッドとジムの2人だけ)『Far From Home』(会心作)に力を貸したり、1999年には、デイヴ・メイスンが『The 40,000 Headmen Tour』(快演)に出たいと言えば助太刀参上する... ビートルズで言えば、リンゴ・スターに良く似た、みんなの輪の中心的な存在であり、バンド内で対立する者同士の間に立ち、それを中和させてしまうような存在だったような気がします。歌もドラムも、特にメチャ巧というわけではないけれど、彼らがいるだけで何故か落ち着く・安心する... きっとお人柄なのでしょうね。
Traffic / Far From Home ('94) Dave Mason & Jim Capaldi / The Live: 40,000 Headmen Tour ('99) Eagles / Hell Freezes Over ('94) Paul Carrack / Blue Views ('95)
(ちなみに『The 40,000 Headmen Tour』では、再結成イーグルスで、ティモシー・シュミットが歌った「Love Will Keep Us Alive」の作者である、ジム本人のヴァージョンを聴くことができる。もう一人の作者:ポール・キャラックのセルフ・カヴァーは『Blue Views』('95)にて)

さて、ジムにとって初となるソロ・アルバム『Oh How We Danced』 は、スティーヴ・ウィンウッドが 1971~72年にかけて腹膜炎にかかってしまい、トラフィックの活動を休止せざるを得なくなったため、ジムがその間を利用し、アラバマのマッスル・ショールズに出向いて制作した(ライナーより) … という経緯があったようです。

ここでのジムはドラムを叩かず、ヴォーカリストに徹しています。演奏は、マッスル・ショールズのハウス・バンドを中心に、新旧トラフィックのメンバー達が集結。さらに注目すべきは Island レーベル繋がりでしょうか、フリー解散後のポール・コゾフが5曲に参加と、錚々たる面々がジムをバックアップ。まさに With A Little Help From My Friends 的な内容と言えるでしょう。

世の中、信頼の置ける人のところには、自然と人が集まるようにできているのです。

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Van Morrison / Saint Dominic's Preview ('72)

Saint Dominic's Preview

ヴァン・モリソン 『セント・ドミニクの予言』

1970年後半には、ウッドストックで『ストリート・クワイア』を、前作から今作は、カリフォルニア州サンフランシスコでの録音と、アイルランド生まれのヴァンは、遠い故郷を思いながら愛妻ジャネット・プラネットと共に、アメリカの東西を渡り歩きます。
His Band And The Street Choir
異国の地で逞しく生きながら、様々な経験を踏んだヴァンの音楽は、さらに高見を極めていくこととなります。その結果の表れが、この『Saint Dominic's Preview』

どの曲をとっても、ヴァンの説得力に満ち溢れた歌声にただただ圧倒されてしまいます。

プロデューサー、およびバック陣営は、ロン・エリオット(ex-The Beau Brummels)なんて姿も見えますが、その他は前作とほぼ同様。ヴァンの強烈な歌声をさらに浮き出させる、シンプルなプロデュースと演奏に徹しているのが好ましく思います。

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The Youngbloods / High On A Ridge Top ('72)

High On A Ridge Top

ヤングブラッズ 『ハイ・オン・ア・リッヂ・トップ』

このアルバムをもって、ヤングブラッズは解散することに。

ですが、これが最後 … だなんて感傷も気負いも一切感じられません。前作同様、ルーツ・ミュージックを中心に、ボブ・ディラン、ビートルズの曲など、自分たちが歌い演奏したい曲を丹念に選曲。1曲1曲に愛情を込めながらも、それが変な重さに繋がることなく、音楽を奏でることができる喜びをのびのびと表現しています。その辺りが、僕が彼らに好感を持つポイントの1つなのです

この後、ジェシ・コリン・ヤングはソロ活動を開始。地味ながらも好アルバムをリリース。'80年代中盤に、一時的なヤングブラッズ再結成もあったようですが、その動向については詳細知らず。ジェシのソロ作のお話は、またいずれの機会にして...

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Cold Blood / First Taste Of Sin ('72)

First Taste Of Sin

コールド・ブラッド 『ファースト・テイスト・オブ・シン』

サンフランシスコのベイ・エリア一帯で活動していた、ホーン・セクションを擁する大型バンドとして、タワー・オブ・パワーと共に忘れてはならないのが、コールド・ブラッドとサンズ・オブ・チャンプリンの両バンド。それぞれのバンドのメンバー同士は、同様の音楽スタイルを築き上げているせいか、単に地元意識が強いのか... いずれにしても、とても親密な関係にあるようです。

1998年に再結成したサンズ・オブ・チャンプリンには、TOP 黄金期のトランペッター:ミック・ジレットがメンバーの一員となり、その後もサンズに居続けているようですし、同年リリースの TOP "ドック"クプカ presents による『Kick It Up A Step !』には、サンズのリーダー:ビル・チャンプリンが Strokeland Superband の一員としてゲスト参加。そして 2005年に発表された、コールド・ブラッド『Transfusion』(これは未聴)には、TOP から、デヴィッド・ガリバルディ(ds)、つい最近まで長きに渡って TOP を支えてきたギタリスト:ジェフ・タメリアー。そして、元 TOP のミック・ジレット(tp)、スキップ・メスカイト(2nd までのts奏者・驚いたことにプロデュースまでもつとめている)がゲスト参加 … と、互いのアルバムで交流を図っています。
The Sons Of Champlin / Live ('98) Doc Kuoka presents Strokeland Superband / Kick It Up A Step ! ('98) Cold Blood / Transfusion ('05)

サンズについては、いずれ取り上げることにして...

今回、取り上げるのはコールド・ブラッド。トランペット2本+テナー・サックス2本と、ホーン・セクションの編成は TOP とほぼ同様。ソウルをベースにしたファンキーなサウンドを聴かせる点も同様。

しかし、1点だけ異なるのが、シンガーというよりも、シャウターと呼ぶに相応しい女性リード・ヴォーカリスト:リディア・ペンスの存在 (付け加えると、メンバーの中にマイケル・ササキさんという日系人ギタリストがいる)。リディアのパワフルで激情的な歌声は、ホーン・セクションを向こうに回して一歩も譲らない度迫力。それは、身を焦がさんばかりに歌うリディアの姿を想像しているこちらの方が身震いしてしまうほどなのです。

もちろん、ホーン・セクションを含むメンバー全員が、スピード感に満ち溢れた高度な演奏能力を持っており、一度聴き始めたら息をつくまもなく、一気にラストまで聴き終えてしまいます。

プロデュースをつとめるのは、ダニー・ハサウェイ … という、ツカミも O.K.。

後は聴くべし。聴いて体を揺さぶるべし。

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Tower Of Power / Bump City ('72)

Bump City

タワー・オブ・パワー 『バンプ・シティ』

活動歴が長いミュージシャン・バンドほど、音楽スタイルが変わってしまったから... ヴォーカルだの誰だのが変わってしまったから... などという理由から、あの時期は大好きだけど、この時期は聴かなくなってしまった... 昔は大ファンだったけど、今は全く興味がない... といったファンの声を多く耳にします。実際、僕にもそんなアーティスト達がいることは事実。

しかし、タワー・オブ・パワーのファン達だけは別。昔からのファンは、バンド・メンバーが替わろうと何しようと新メンバーを暖かく受け入れながら、今でもずっとファンで居続け、最近ファンになった方達は、過去を遡ってさらに TOP を好きになる。さすがに、ロッコ(b)やデヴィッド・ガリバルディ(ds)が抜けた一時期は寂しい思いもしましたが、それでも声援を送り続ける。どんなときでも熱狂的に応援し続ける。それはまるで、勝とうが負けようが嬉々として甲子園球場に足を運び続ける、阪神ファンのそれと良く似ているような気さえしてします。

そうなる所以は、TOP 創始者であるエミリオ・カスティーヨの強烈なリーダー・シップと、バンドメンバーからエミリオへの厚い信頼だったり... エミリオとともに、ずっと TOP メンバーであり続けた "Funky Doctor" ことバリトン・サックス奏者のステファン"ドック"クプカとエミリオとの純粋で深い友情関係だったり。そして、ファンク・ミュージックを追求し続ける … という不変の音楽スタイル。これは決定的。
Doc & Emillio
TOP ファンは、そんな彼らの姿や音楽を見聴きしながら、バンドに対する愛情をさらに深めていくのです。(ライブを見に行けば(日本の【Official FUNKlub Web Site】でも) その様子が伝わってくるはず)

バンドも素晴らしいが、ファンも素晴らしい。TOP に出逢えたことは、僕の人生の中でもハイライトの1つ。そして、僕もファンの1人であることを誇りにさえ思っているのです。

さて、この『Bump City』は TOP にとって2作目となるアルバム。1st では 1曲だけ歌っていたリック・スティーヴンスがリード・ヴォーカルの座につき、1st ではゲスト扱いだったミック・ジレット(tp)が正式メンバーとなりホーン隊に加わるなど、多少のメンバー・チェンジが行われています。この次作あたりから TOP の快進撃が始まるわけですが、リックのどす黒い歌声は TOP サウンドに良くマッチしていたと思いますし、しかも、ここには今でもライヴで良く演奏される定番曲が収録されていることから、僕にとっては忘れがたいアルバムとなっております。

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Chicago / Ⅴ ('72)

Chicago Ⅴ

シカゴ 『シカゴ Ⅴ』

1968年のデビュー・アルバム『シカゴの軌跡』からして2枚組。以降も2枚組のアルバムを立て続けに2作リリースし、一段落付けたライブ盤『Chicago At Carnegie Hall』('71)は、なんと4枚組。シカゴをリアルで聴いていたファンの方達は、そのボリューム感に胸はいっぱい、財布の中身はスッカラカンになりながら、アルバムを買い求めていたのだろうと察します。
Chicago Transit Authority At Carnegie Hall (Chicago IV)

5作目にして初めてレコード枚数が1枚となったこのアルバムは、ブラッド・スウェット&ティアーズと並ぶブラス・ロックのもう一つの雄であるシカゴが、百花繚乱のロック界において生き残りをかけようとする意気込みがひしひしと伝わってくる、とても充実した内容になっています。

そして、ここからシングル・カットされた「Saturday In The Park」が、全米3位となる大ヒット。そのポップでキャッチーなメロディーを持った曲はシカゴの代表曲となり、(良し悪しは別として) この後のシカゴをポップなメロディアス路線へ向かわせるきっかけとなりました。

しかし、しかし... シカゴはそれだけのバンドではありません。あんなことも、こんなこともできる、高い演奏能力と器用さを持ち合わせたバンドなのであります。

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Blood, Sweat & Tears / New Blood ('72)

New Blood

ブラッド・スウェット&ティアーズ 『ニュー・ブラッド』

BS&T は 2ndの『Blood, Swaet & Tears』('69)を聴いて感激したものの、1st は僕には馴染めず、『3』('70)と『4』('71)は何故か印象希薄で手放してしまい、それから追い続けることはありませんでした。
Blood, Sweat & Tears ('69)

ところが昨年でしたか...。中古ショップで、この CD を見かけ、ジャケットの美しさ(サイズが小さくなっても綺麗なものは綺麗)もさることながら、ボブ・ディラン、キャロル・キング(ザ・シティ)、それに加えて、当時ちょうど愛聴していたハービー・ハンコックの曲なんぞも取り上げられていることにそそられ、これは一丁、聴いたろかいな … と購入したものです。

オリジナル・メンバーは、スティーヴ・カッツ(g,vo)、ジム・フィールダー(b:ex-Buffalo Springfield)、ボビー・コロンビー(ds)、チャック・ウィンフィールド(tp,flh:2nd から参加)の4人が残っているのみで、他はアルバム・タイトル通り … New Blood … 全て新顔に入れ替わっています。

ある意味、ホーンセクション以上にバンドの看板だった、ソウルフルでブラック・フィーリング溢れるヴォーカリストのデヴィッド・クレイン・トーマスが抜け、替わりに加わったジェリー・フィッシャーの歌声は適度に黒っぽく、適度に白っぽい中庸系。ホーン・セクションは、チェイスばり … とまではいきませんが、どちらかと言えばハイ・ノートの素早いパッセージを得意としているメンバーが集まっているようです。

そんなことで、全体的な印象は、あっさり・すっきり・ゴクゴク飲み干せる系。これが、僕の性に合いました。ブラス・ロック絶滅かっ … の時代に、jazz/fusion 風のサウンドにシフトし、良いアルバムを残していたんだな … と感心したのでありました。

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Ben Sidren / I Lead A Life ('72)

I Lead A Life

ベン・シドラン 『人生の路(アイ・リード・ア・ライフ)』

「ジャズは難しい … と、いつの間にか思われてしまっているけれど、ジャズは本来ロマンティックな音楽なんだ。僕は昔のジャズが持っているロマンティシズムを現代に甦らせたいと思っているのさ」… ベン・シドラン談

僕のようなジャズ初心者にとって、ベンのそんな言葉は有り難く、また、頼もしく思えます。ベンはジャズの精神性を保ちつつ、ロックやポップス、ファンクといったフィールドへのアプローチを試みているわけで...。その辺りの要因から、ベンの奏でる音楽が、僕にとってとても馴染みやすく感じられるのではないか … などと思っています。

この『I Lead A Life』は Blue Thumb レーベル移籍後にリリースした、ベンにとって2作目となるアルバム。10曲中4曲がインスト・ナンバーで、歌入りの曲においてもインスト・パートに力点が置かれています。ベン自身がプレイヤーの一人としてセッションに参加し、冒頭の言葉どおり、時にロマンティックに... そして時としてファンキーに... またある時はアバンギャルドに... と、ピアノやキーボードの演奏自体を楽しんでいる … そんな様子が伝わって来る内容となっております。

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Kenny Rankin / Like A Seed ('72)

Like A Seed

ケニー・ランキン 『ライク・ア・シード』

他のアーティストが作った曲を、独自のアレンジ・センスによって、まるで自分のオリジナル作品のように仕立て上げてしまうカヴァー名人として、まずはニルソン、そしてこのケニー・ランキンを思い浮かべます。二人は、特にビートルズのカヴァーを得意としていたり、二人とも素晴らしいシンガーであると同時に優れたソングライターであったりと、スタイルこそ違えど共通した才能を持っているのです。

そんなケニーの3作目となる『Like A Seed』は、ケニーがリリースしたアルバム中で唯一、デビュー・アルバム『Mind Dusters』('67)収録「Peaseful」のセルフ・リメイクを除けばカヴァーを1曲も含まず、ケニーとその奥様:イヴォンヌが書いたオリジナル曲だけで固められており、シンガー・ソングライター:ケニー・ランキンを前面に打ち出した内容になっています。
Kenny Rankin / Mind Dusters Georgie Fame / Going Home ('71)
(ジョージィ・フェイムによる soft groovy な「Peaseful」カヴァーも良かった)

ケニーの長男:クリス、長女:チャンドラ、次女:ジーナ・マリア、そして奥様のイヴォンヌと、ランキン・ファミリーによる微笑ましく可愛らしいハーモニーが peaceful な「Like A Seed」で幕を開けるこのアルバム。ジム・ホーンによる暖かみのある音色のフルートが全編に渡ってフィーチャーされ、それが peaceful 感をさらに増す効果を生み出しています。

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【Live】 Nikolai Aleksandrovich Tokarev

Nikolai Aleksandrovich Tokarev
日付:2007年7月2日
場所:東京オペラシティ コンサートホール (渋谷区初台)

ミシェル・カミロを一緒に見に行った友人から「このピアニストも素晴らしいから」と誘われたものの「クラシックかよ...」と、さすがにためらいながら【チケット申し込みページ】を眺めてみると、今回の主役:ニコライ・トカレフは、どうやらロシアの若き天才ピアニストと呼ばれているらしいことがわかりました。

初めは気乗りしなかったものの、演奏曲目の中に【ここで】も書いたとおり、僕の好きなムソグルスキー「禿山の一夜」が入っている。料金もロックや Blue Note に比べたら格安だ。向学のために見に行ってみるか … と、お誘いに乗りました。

ちなみに、その友人。幼少から高校までの間、先生について基礎からみっちり猛特訓をした … というわりに、ピアノの展示コーナーなどで「ちょっと弾いてみな」と言っても「もう指が動かない」とかなんとか口実をつけて、絶対に僕の見ている前では弾いたことがありません。それで僕は、その友人のことを "エセ・ピアノ師" と呼んでいます。

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テーマ : LIVE、イベント
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Peter Gallway / On The Bandstand - Premium Edition ('07)

On The Bandstand

ピーター・ゴールウェイ 『オン・ザ・バンドスタンド~プレミアム・エディション』

1978年に日本のみでリリースされたという『On The Bandstand』に、翌1979年、アメリカで『Tokyo To Kokomo』とタイトルが替わり発売された時に差し替えられた4曲... そして 1981年にリリースされたシングル両面2曲をボートラとして追加し紙ジャケ化された CD が、この4月に発売されました。

これは全てが初聴き。1970年代後半という時代背景を受けてか、やたらとスマートなサウンドになっているな … というのが第一印象。ですが、よくよく考えてみれば、ピーターが作り出す音楽は、もともと洗練されていましたものね。何も今さら驚くこともありません。

時代がやっとピーターに追いついてきただけのこと … と言い換えることができるのではないでしょうか。

また、フィフス・アヴェニュー・バンドの音楽が、山下達郎を初めとする一部の日本人アーティスト達に影響を与えた … という話は聞いたことがありますが、『Tokyo To Kokomo』収録曲の中には、ピーターが来日中に出会い、逆に刺激を受けたという細野晴臣に捧げた「Toropical Dandy (for Haruomi Hosono)」なんて曲もあり、日米のアーティスト同士による和やかな交流を知ることもできました。

当時の詳しい話は、長門芳郎さんによる【こちら】の記事をご覧ください。

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Peter Gallway / same ('72)

Peter Gallway

ピーター・ゴールウェイ 『ピーター・ゴールウェイ』

『The Fifth Avenue Band』('69)、『Ohio Knox』('70)を経てリリースされた、ピーター・ゴールウェイのソロ名義としては初のアルバムです。
The Fifth Avenue Band Ohio Knox

他の2枚に比べ、一部に物静かで SSW 的な感覚を受ける曲もありますが、メンバーを固定しバンド・サウンドにこだわりを見せているのは、僕にとっては好ましく感じるポイントの1つです。特に活躍しているのは、ポール・ハリスでしょうか。随所で聞かれるキーボードやピアノの柔らかい音色は、ピーターの歌声をそっと優しく包み込んでいるようです。

また、『The Fifth Avenue Band』収録曲「The Good Lady Of Tronto」の静寂感のある再演が。これや「My Sweetheart Was My Friend」を聴いていると、いやが上にもジョン・セバスチャンを思い出してしまいます。『Ohio Knox』では、ローラ・ニーロのことを歌った「North Country Laura」という曲がありましたが、カナダはトロントの good lady とは、誰を指して歌ったものでしたでしょうか?

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Profile

ocean

Author:ocean
◆ 2009年10月
Sony DSC-HX1 写真を撮り始める
◆ 2010年4月
PENTAX K20D でデジタル一眼デビュー
◆ 2014年6月
PENTAX K-5IIs へ機種変更
◆ 2014年10月
OLYMPUS OM-D E-M10 追加入手

その他、中学生の頃に井上陽水、The Beatles、Eric Clapton で音楽の素晴らしさに目覚めて以来、ず~っと聴き続けています♪

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