スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Jack Bruce / Harmony Row ('71)

Harmony Row

ジャック・ブルース 『ハーモニー・ロウ』

会社の先輩に、五つの赤い風船が3位になったときのポプコンに出場した … という方がいらっしゃいます。リード・ヴォーカル兼ベース担当だったという先輩に、審査員から「ベースを弾きながら歌を歌うと、リズムが狂うからやめた方が良い」という評が下され、結果は予選落ちだったそうですが...

ポール・マッカートニー、ジャック・ブルース、ジョン・ウェットン... 歌うベーシストと言えば、まずは3人の名前が思い浮かびます。彼らが弾くベースは 単にリズム・セクションとしての役割を超え、メロディー、ソロをも司る重要なパートを担っていたことが印象に残っています。

そしてもちろん、彼らはヴォーカリストとしても魅力的な存在。

1992年にサイモン・フィリップス(ds)を従えて来日したジャック・ブルースのステージを見た僕は、ベース・プレイ以上に その声の存在感に圧倒されたものでした。「Sunshine Of Your Love」を歌うクラプトンに Cream は感じられませんが ♪ It's gettin' near down ... と、ジャックが一節唸っただけで、その場所が colorful な光景に変わったのでありました。

ピアノの弾き語り「Can You Follow?」で静かに幕を開ける このアルバムは、ジャックにとってソロ3作目。ジャックのベースとピアノの他、クリス・スペディング(b)、ジョン・マーシャル(ds)というシンプルなバンド構成のもと、壮絶なライブとは裏腹に、緻密にコントロールされたスタジオ盤で魅せてくれたクリームの側面に近いサウンドを聴かせてくれます。


アルバムは、Free Form な ジャズのピアノ弾き語りみたいな小曲を うまく挟みながら進行していきます。

全編に渡って、ジャックが弾くピアノ、オルガンの音色が印象的で、空気がきっちり詰まったような緊張感が漂う「Escape To The Royal Woods」「Folk Song」「Victoria Sage」などは、プロコル・ハルムさえ思い起こさせる深遠さ。

逆に、クリス・スペディングの sharp なギターが大活躍の「You Burned The Tables On Me」「Smiles And Grins」「A Letter Of Thanks」のようなシンコペーションの強いナンバーでは、ジャックの歌声もベースも唸りを上げる。

ラスト・ナンバーのスパニッシュ風「The Consul At Sunset」も、ジャックの隠れ趣味を感じる、とても味わい深い曲。

静と動のバランスに富み、ポップさは皆無ですが、ジャックの初期ソロ・アルバムの中では耳に馴染む "良い歌" が揃った好アルバムです。

■ member
Jack Bruce (b,p,vo)
Chris Spedding (g)
John Marshall (ds)

■ produce
Jack Bruce

■ 過去のライヴ情報
【1992年】


昨年 話題になったクリームのリユニオン以前に、ジャックを中心としたクラプトン、ジンジャーとの共演が実現したアルバムをまとめてみました。

Jack Bruce / Willpower:A Twenty-Year Retrospective ('89)
Willpower: A Twenty-Year Retrospective

『クリームの素晴らしき世界』('68)、『Songs For A Tailor』('69)、『Harmony Row』('71)、『Out Of The Storm』('74)、『How's Tricks』('77)、1978年に発売される予定だったもののお蔵入りとなり 2003年になってCD化された『Jet Set Jewel』から代表曲が収められたベスト盤。ここには 1987年に録音されていた、クラプトン参加の「Willpower」「Ships In The Night」が収録。前曲では力強い、後曲ではすすり泣くようなクラプトンのソロを堪能することができます。この2曲に、やはりクラプトン参加の「Waiting On A Word」を加えた『Somethin Else』('93)というアルバムもリリースされています。


Jack Bruce / A Question Of Time ('89)
A Question Of Time
ジンジャー・ベイカーが「Hey Now Princess」「Obsession」の2曲に参加。前曲は「目指せ! クラプトン全曲レビュー」のジェイ加藤さんと つい最近ここでお話をした、クリーム時代に録音されていた曲の再演。細かいスネアのロールがジンジャーらしいグルーヴを生み出しています。"らしい" と言えば後曲はもっと "らしい" … 例のアフリカン・ビートを聞かせてくれます。クリームのリユニオン・ライヴもそうでしたが、ここでは極端にドカドカしておらず すっきりとした印象。同曲にアラン・ホールズワースがシンタックスで参加という嬉しい顔合わせも有り。


1993年 … ロックの殿堂入りを果たしたクリームは、一夜限りの再結成を果たす。


BBM / Around The Next Dream ('94)
Around the Next Dream

これは強烈な1枚でした。ジャック、ゲイリー・ムーア … 噛みつき系ヴォーカルの2人の共演もさることながら、ゲイリーの solid & powerful なギターに鋭く反応しているジンジャーが凄いっ(ジャックのベースは控えめ)。クリーム時代に良く似た曲もあり、思わずニヤリとさせられたり。大して話題にならなかったのは、時代がこういう音を求めていなかったということなのでしょうか。袖にするには、実に勿体ないアルバムだと思うのですが... ちなみに、ジャックとゲイリーは、ゲイリーのソロ・アルバム『Corridors of Power』('82)収録「The End Of The World」で初共演を果たしていました。


Jack Bruce / Shadows In The Air ('01)
Shadows in the Air

「Sunshine Of Your Love」「White Room」のリメイクにクラプトンが参加しています。が... この2曲はアルバム全体の雰囲気には向いていないと思います。とは言っても、なかなか面白いアレンジが施されているので、シングル・カットのみにするか、もしくはベスト盤等を出す機会があれば、そちらに入れるとか... 別の方法を考えれば良かったのかもしれません。その他、BBM で共演したゲイリー・ムーアも2曲に参加。こちらは緊迫感溢れる演奏ぶり。Dr.ジョンという、ジャックとは無関係のような人物もゲストとして名を連ねています。

テーマ : 洋楽CDレビュー
ジャンル : 音楽

trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

Jack Bruce for “Player Guitar Love”

雑誌「Player」のi-mode公式サイト「Player Guitar Love」用に描いたJack Bruce。僕の場合クリームといえば、エリックよりもジャック・ブルース!ってな感じがするのはボーカルの多くを彼が担当し

コメントの投稿

非公開コメント

なるほど

>「Sunshine Of Your Love」を歌うクラプトンに Cream は感じられませんが

たしかに!クラプトンのクリームナンバーは、やっぱ一夜限りのショータイムって感じで、地に足がついてない感じがしちゃいますね。

あとジャック・ブルースの履歴はあまり調べてないので大変参考になりました。ありがとうございます!

ジェイ加藤さん♪

僕自身整理しながら 2004年リリースの『More Jack Than God』をまだ聴いてなかったことに気がついたり... クラプトン同様、ヴォーカリストとしての魅力をジャックにも感じている今日この頃です♪

いい声です!

個人的にはファーストの方が好きなんですが、このセカンドもいいですよね。スペディング好きなのもありますけど。しかしジャック、いろんな人とやってますねえ。そういえばロビン・トロワーともバンドやってたし、若いギタリストともいっぱいやってますよね。パワフルです!

yu-shio さん ♪

>ロビン・トロワー
BLT ですね♪ レスリー・ウエストともやってましたし。自分と対峙するギタリストを常に必要としていたんでしょうね。
Profile

ocean

Author:ocean
◆ 2009年10月
Sony DSC-HX1 写真を撮り始める
◆ 2010年4月
PENTAX K20D でデジタル一眼デビュー
◆ 2014年6月
PENTAX K-5IIs へ機種変更
◆ 2014年10月
OLYMPUS OM-D E-M10 追加入手

その他、中学生の頃に井上陽水、The Beatles、Eric Clapton で音楽の素晴らしさに目覚めて以来、ず~っと聴き続けています♪

カウンター
Calendar
09≪│2017/10│≫11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
Tag Cloud
Categories

openclose

Recent Comments
Last.fm
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。