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Emerson, Lake & Palmer / Tarkus ('71)

Tarkus

2nd アルバム『タルカス』作成にあたり、エマーソン・レイク&パーマーは一瞬 バンド崩壊の危機に直面していたようです。

ことの経緯は、デビュー・アルバムに収録された「Lucky Man」。ELP は楽器中心のバンドだ … と思っていたキースにとって、グレッグが歌う美しいヴォーカル・ナンバーが ELP の代表曲として取り扱われることに納得がいかなかったようです。

2nd アルバム作成時「演奏面を強調したい」と思ったキースは、カールと共に「Tarkus」の5/4という変拍子に乗せたリフを考えたのですが、それを聞いたグレッグは「それは君のソロアルバムに入れた方が良いよ」と答えた。

変拍子の繰り返しは、シンガーであるグレッグから考えると建設的ではない。アルマジロの戦車というコンセプトも馬鹿げている … と思ったグレッグは、本気でバンドを脱退することを考えた...

【DVD】 Beyond The Beginning の Disc2 に収録されている、メンバーと関係者のインタビューによるドキュメンタリー映像を見て、そんないきさつを知ったとき、このアルバム(特にA面「Tarkus」)で、グレッグの歌声にどことなく醒めた印象を受けた理由が、少しわかったような気がしました。

逆に、息を凝らして聴ききってしまう緊迫感も、バンド間で起こっていた緊張からきたものだったのでしょう。



久しぶりに聴いて改めて感じたのは、特にグレッグが歌う「Eruption」のメロディーの裏や、中盤のハイライト「Mass」〜「Manticore」で聞かせてくれる、カールの多彩で表情豊かなドラミングの素晴らしさ。たまにもたつき気味になる部分もありますが、そのまま記録されているのは、緻密なようで大胆さを持ち合わせている 彼らのいい加減さか... それが生々しく感じたりもします。

レコードで言うところのB面に入り「Bitches Crystal」「A Time And Place」で、喉も張り裂けんばかりにシャウトするグレッグは、A面でキースに主導権を握られた自棄晴らしか。

B面には、エンディングで右チャンネルから聞こえるかけ声が「良いぞ〜っ」と聞こえる お気楽な調子の「Jeremy Bender」や、羽目を外した「Are You Ready Eddy?」のような曲もあり、イエスが『危機』('72)のB面ラストを、A面の緊張感を保ったまま「Siberian Khatru」できっちり締めくくったのとは大違い。

このあたりが、他のプログレ・バンドから「あいつらは...」と除け者扱いされた所以でしょうか。

僕は、やはりこのいい加減(良い加減)さに親しみを感じたりするのです。

■ member
Keith Emerson (key)
Greg Lake (b,g,vo)
Carl Palmer (ds)

■ produce
Greg Lake

■ 過去記事
【DVD】 Beyond The Beginning

コメント

ELP、大好きです。特にこのアルバム。彼等の作品を最初に聴いたのは「展覧会の絵」だったんですが、やはりこの作品の凄さは別格です。冒頭のイントルは何度もリピートしてしまうような曲です、私にとっては。

Cottonwoodhill さん♪

僕も Cottonwoodhill さん同様、一番始めに聴いたのは『展覧会の絵』でした。
『Tarkus』の1曲目は、まさにアルマジロの戦車がこちらに向かってじわりじわりと押し寄せてくるようです♪

こんにちは!

こんにちは!
ブログにコメントありがとうございました.

沢山のCDレビュー.
思わず見入ってしまいました.

僕もEL&P大好きです.
皆さんと同様最初は「展覧会の絵」でした.
タルカスの始まり方は本当にかっこいいですよね.

tokiwoさん

お越しいただきありがとうございました。

>タルカスの始まり方
エマーソンにしたら「つかみはOK」みたいな感じでしょうね♪

僕も またお邪魔しますね!

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