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Roy Buchanan / same ('72)

Roy Buchanan

ロイ・ブキャナン 『ロイ・ブキャナン』

クラプトン、デュエイン、ディッキー、ジミ、ロリーと来てロイ … 僕が聞いた順にポリドール所属のギタリストを並べたらロイは6番目の男。錚々たる面々の中においても、ジェフ・ベック『Blow By Blow』('75)収録「哀しみの恋人達」に dedicated to Roy Buchanan とクレジットされるまでは地味な存在だったかもしれません (その翌年、ロイは『A Street Called Straight』で「My Friend Jeff」と返礼)
Jeff Beck / Blow by Blow

ですが、その異彩の放ちかたはジミヘンと同等かそれ以上のトップ・クラス。ポリドールのカタログにはショッキング・ブルーなんてバンドも載っていましたが、風貌からは全く想像できないロイのデリケートかつアグレッシヴなギター・プレイはショッキング・ブルースでした。

当初、この1stアルバムは日本では発売されず、『Second Album』('73)の方が先に『伝説のギタリスト ロイ・ブキャナン登場』という邦題で発売されました。僕が初めて手にしたロイのアルバムは またその次。ジミヘンに捧げた「Hey Joe」が収録されている『That's What I Am Here For』('74)でしたが、これはいずれまた。

ロイは、ロニー・ホーキンスのバンド:ホークスに短期間在籍していたこともあり、ロイが抜けた後のホークスに加入したのがロビー・ロバートソン。初めてロイの演奏を見たとき「今までで最も驚いた」と感想を漏らしたロビーは、ロイから実際にギターの手ほどきを受けているようなので、ロビーのピッキング・ハーモニクス奏法は、ロイから譲り受けたものなのかもしれません。

また、ロリー・ギャラガーがミック・テイラーの後任としてローリング・ストーンズから誘いを受けていたことは有名ですが、それより以前、ロイはブライアン・ジョーンズの代役として誘われており、同時期にはジョン・レノンもロイに興味を持ち、プラスティック・オノ・バンドの臨時メンバーとして考えていたという話も残っています。ロイがプラスティック・オノ・バンドに加入したら、アバンギャルド性が増して物凄いバンドになっていたかもしれませんね。ヨーコのスクリーミングをロイがバイオリン奏法で煽りまくる … 想像してみるとなかなか面白い図です。
The Plastic Ono Band / Live Peace in Toronto, 1969

一般の音楽ファンには馴染みの薄かったロイ・ブキャナンも、ミュージシャン達の間では徐々にその名が広まり、クラプトンなどはブートも含めてレコードを買いあさっていたとか。

そうこうするうち1971年。ロイはテレビで「世界最高の無名ギタリスト」と紹介され、その翌年 この『Roy Buchanan』でソロ・デビューを飾ったのです。


前置きが長くなってしまいました。

ロイにとって初めてのアルバムということもあり、まだ焦点が定まっていなかったのか、それとも自らの可能性を試そうとしていたのかは定かではありませんが、他のアルバムと比べると、カントリー、ケイジャン、ブルース、モダン・ジャズなどの幅広い曲調が並び、バラエティーに富んだ仕上がりになっています。

歌入りはカントリー・タッチの「I Am A Lonesome Fugitive」「Haunted House」と、モダン・ジャズ風「Hey, Good Lokkin'」の3曲。ロイが自ら歌っている曲は無く、雇い入れたシンガーに歌を任せています。後年に至るまで ずば抜けた歌唱力を持ったヴォーカリストを獲得できなかったことが、歌入りの曲で代表曲を残せない結果に繋がったのかもしれません。しかし逆に、コンパクトに抑えたオブリガードやソロのインパクトは大。「I Am A Lonesome Fugitive」ではスティール・ギターを真似た奏法、「Haunted House」では良くドライブしたチキン・ピッキングを披露。バッキングに回ったときでも耳に残るプレイをすることができるギタリストが名ギタリストである … ということを証明しています。

チキン・ピッキングとピッキング・ハーモニクスを縦横無尽に駆使した「John's Blues」「Pete's Blue」は、トレブルを効かせたテレキャス・サウンドが鼓膜を心地良く刺激するインスト・ブルース・ナンバー。タメの効いたフレーズをスローに弾いているときは、チョーキングする左手の繊細な動きが目に見えるようですが、一旦早弾きし始めると何をどうしているのかさっぱりわからないという落差が尋常ではありません。「Pete's Blue」では、ポール・バターフィールド・ブルース・バンドの「East West」を思わせるインド音階に展開してからがスリリング。信じられないフレーズを連発するロイは鬼神か、奇人か。

そして、ギターが朗々と歌う「Sweet Dreams」と、厳かな「メシアが再び」は、ロイの曲の中で最も良く知られたインスト・バラードでしょう。「メシアが再び」は、後に『A Street Called Straight』('76)で再演されますが、余計なエフェクトが効いていない分、ロイの丁寧さとハチャメチャさ両方が良く伝わってくる こちらのバージョンがお薦。「メシアが再び」の中間部では、バイオリン奏法とピッキング・ハーモニクスの組合せ技が飛び出します。

しかし... 「メシアが再び」を聴いていると、つのだひろ「メリー・ジェーン」を思い出し、ミラーボールのキラキラとした輝きが瞼の裏に浮かんでくるのは僕だけでしょうか。

■ member
Roy Buchanan (g,vo)

■ produce
Peter K.Siegel


Jim Weider and The Honky Tonk Gurus / Big Foot ('98)
Big Foot
すでに何度か(左コラムではニュー・アルバムを)ご紹介しているジム・ウイーダー。再結成ザ・バンドに参加したギタリストです。顔つきと言い風貌と言い、どこかしらロイ・ブキャナンに似てるし、持っているギターもテレ・キャスター。ロイはジミヘンのことが大好きで「If Six Was Nine」をカバーしていましたが、ここには「Little Miss Lover」のカバーが収められていたりと、ロイとは何かと共通点の多いウイーダー。これが発売されたときには即買い、ヘビロテでした。プレイぶりはロイよりも端正で大人しめですが腕前は確か。バック陣は、ジョネル・モッサー(vo)、リック・ダンコ(vo)、ガース・ハドソン(key,sax)、デイヴィッド・サンキャス(key)、トニー・レヴィン(b)、ハーヴェイ・ブルックス(b)、ロビー・デュプリー(hca) etc...

テーマ : 洋楽CDレビュー
ジャンル : 音楽

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ロイ・ブキャナン特集

Second Album1973年さて、ウマグマは 私の一つの勝負!・・・いやいやちょっと、独り言・・・気分一掃今日は、自分としては、最高に嬉しい1枚。それで、ギタリストのアルバムとなると、またまた技術云々は、まったくわかりませんので、違っていたら、常識的に、大きく外れ

Roy Buchanan - When A Guitar Plays the Blues

 ロイ・ブキャナン。キャリアとしては相当古くまで遡ることとなる人で、エルヴィスのバックでギターを弾いていたジェームズ・バートンと仲良くなってしまうくらいなのだ。50年代後半からは既にプロとしてツアーに明け暮れ

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一番最初、oceanさんのBLOG訪れた時、確か、左のサイドにロイのアルバムがあったような???いや~これまた記憶ちがいかな?
もうほんと、このごろアルツです。このねたもふるかったかしらん???TB送ります!私には似つかわしくないギタリストかもしれませんが、とっても実はすきなんですよ!ああ亡くなってるな~

すみません、この頃NETの環境が悪いので、TBエラーでした。またいつか日をあらためて送ります。すみません。

evergreen

はい。ありました♪ 後年の音源を集めたベスト盤『Deluxe Edition』を載せていました。左コラムは最近聞いたものを上から順繰りに載せているので、その分 下から消しているのです。アルツではありませんので ご心配なく(笑

evergreenさんのロイ記事はこちらですよね?↓
http://ironrose.jugem.jp/?eid=54
TBがうまく反映されないのは、こちら側の問題のようですので、1度やって駄目でしたら、お手数ですが2度 3度 試してみてくださいませ。

すいません~~~お手数かけて・・・
ものすごくNET環境、何処も悪いですね!
なんでしょうね!停電とか関係してるんでしょうか・・・あとで、TBします

evergreenさん

TB 無事反映されました。Thanksです♪
停電…ありましたねっ!今年の夏は(も?)事件・事故が多いような気がします...
Profile

ocean

Author:ocean
◆ 2009年10月
Sony DSC-HX1 写真を撮り始める
◆ 2010年4月
PENTAX K20D でデジタル一眼デビュー
◆ 2014年6月
PENTAX K-5IIs へ機種変更
◆ 2014年10月
OLYMPUS OM-D E-M10 追加入手

その他、中学生の頃に井上陽水、The Beatles、Eric Clapton で音楽の素晴らしさに目覚めて以来、ず~っと聴き続けています♪

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