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90年代の25枚+α

とか何とか言いながら、white さんの90年代を拝見していたら、僕も選んでみたくなりました 25枚。

10年ちょっと前に、自分がどんな音楽を聴いていたか整理する良いチャンスかな... 普段は'70年代の音楽を取り上げているので、この機会を逃したら'90年代のお話をする機会もなかなか無いかな... と思いまして、リストの頁をめくり始めました。

そのかわり、また同じような面々のアルバムが揃ってしまうのも何なので、今回は1990年以降にアルバム・デビューしたソロ・アーティストやバンドだけに絞ることにしました。

そうしたら、意外に簡単。すぐに決まりました。

こんな感じです...


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rock
BBM / Around The Next Dream ('94)
Around the Next Dream

昔、弟がゲイリー・ムーアを良く聴いていて、それを何となく耳にしていた。ゲイリーの『大いなる野望』('82)収録「End Of The World」では、ゲイリーとジャック・ブルースがリード・ヴォーカルを分け合っているのを知り、兄弟間で音楽談義に花が咲いたこともあった。しかし、それから20年以上の時が経ち、その2人(もちろん僕と弟の2人ではなく...)にジンジャー・ベイカーを加えてバンド結成するとは夢にも思わなかった。まさに邦題どおりの「白昼夢」。ここに収録されている曲には、笑ってしまうほどクリーム風のものもあれば、ゲイリーが歌う強烈なブルース・ナンバーや哀愁のスロー・バラードがあったりと、かなり楽しめる内容。ジャックのベース・プレイは控えめだが歌声は力強い。そして、ジンジャーのスティック捌きは冴え渡っている。しかし、バンドはこれ1枚で解体。やはり長続きしないのであった。
Gary Moore / Corridors Of Power

Colin Bass / Outcast Of The Islands ('98)
Outcast of the Islands

お茶の水の DU さんで物色中、店内で流れていた曲に耳を奪われた。牧歌的なメロディ、木訥とした歌声。そして、美しいトーンのメロディアスなギター。「今かかっている曲、誰のですか?」と店員さんに尋ね、差し出された CD を見ると Colin Bass と書いてある。見かけない名前だな … と思いながら、裏面に記載されたクレジットを眺めていたら Andrew Latimer:guitar とある。もしかして、キャメルのアンドリュー・ラティマー? そうだよ、やっぱりそうだよっ … と、即購入。家に帰り調べてみると、コリン・バースもキャメルのメンバーになっていた人だとわかった。キャメルは『Breathless』('78)以来、すっかりご無沙汰だったので、コリンのことは全く知らなかった。店に出向けば、こういう新しく嬉しい発見もあるのに、最近は出不精になってしまい反省。
Camel / Breathless

vocal
Mariah Carey / same ('90)・Emotions ('91)
Mariah Carey /same ('90)
Mariah Carey / Emotions
今でも良く覚えている。マライア・キャリーの「Vision Of Love」を初めて聴いたときのことを。夜中に FM 放送を聞きながら箱根方面へと車を走らせていたとき、その歌声がカーオーディオのスピーカーから流れてきた。低音から高音まで滑らかに歌う節回しに、一瞬にして心を奪われてしまった。これは、物凄いシンガーが現れたもんだな … と。TV で PV を見たら、その美貌にも惚れてしまった。早速 CD を購入。曲目の作者を眺めてみると、全ての曲作りにマライア自身が関わっていることがわかり、その才能にも驚いた。ところが、僕のマライア熱も次作『Emotins』('91)まで。来日コンサートへ行き、赤い服を着たサンタクロース姿のマライアを見たとき、見ている僕がこっ恥ずかしくなり、一瞬にして熱が冷めてしまった。でも、久しぶりにこのデビュー CD を聴きながら改めて思った。マライアは確かに素晴らしいシンガーだと。

Oleta Adams / Evolution ('93)
Evolution

ティアーズ・フォー・フィアーズ(TFF)のメンバーが、とあるホテルのバーで歌っていた名も知らぬ女性シンガーの歌声を聴いて涙した … そのシンガーが、このオリータ・アダムス。彼女は TFF の『The Seeds Of Love』('89)に大抜擢され、その素晴らしい歌声を披露した。まるで地面から湧き起こってくるような低中音域の豊かさが魅力的。オリータ自ら作る楽曲も良いが、ビリー・ジョエル「ニューヨークの想い」、ジェイムス・テイラー「寂しい夜」(サックス・ソロはデイヴィッド・サンボーン)などのカヴァー曲で見せる、オリータならではの深い表現力に圧倒される。
エルトン・ジョンとバーニー・トーピンへのトリビュート盤『トゥー・ルームス/エルトン・ジョン・ソングス』('91)に参加したオリータは「僕の瞳に小さな太陽」をドラマティックに歌い上げている。
Tears For Fears / The Seeds of Love Two Rooms: Celebrating the Songs of Elton John & Bernie Taupin

Jonell Mosser / So Like Joy ('98)
ソー・ライク・ジョイ

プロデュースをジョン・ホールが、ラリー&ランス・ホッペンがゲスト参加とオーリアンズ陣営の他、ウッドストック系列のセッション・ミュージシャン達からバック・アップを受けた、ジョネル・モッサーの 2nd アルバム。ジョン・ホールは、ジョネルのヴォーカリスト、ソングライターとしての才能を早くから見出し、それを高く評価していた。1992年リリースのジョンのソロ作『On A Distant Star』では、ジョネルとの共作曲を歌い、彼女をバックアップ・ヴォーカリストとして迎えている。さて、この『So Like Joy』では、ジョン&ジョハンナ・ホール夫妻とジョネルとの共作がずらりと並んでおり、一つ一つの音符にまで情感を込めているようなジョネルの歌声が、熱く胸に染み込んでくる。ジョンのシャープなギター・プレイが聴けるのも嬉しいところ。もし購入を検討されるなら国内盤を。ボートラのリトル・フィート「Willin'」のカヴァーは、数あるものの中で最高の部類に入ると信じる。
また、映画《Boys On The Side》のサントラ盤('95)収録「Crossroads」では、ジャニス・ジョプリンばりの激唱を聴くことができる。
John Hall / On A Distant Star Boys On The Side: Original Soundtrack Album

Eva Cassidy / Live At Blues Alley ('98)
Live at Blues Alley

ポール・サイモン「American Tune」をカヴァーしている女性シンガーの歌声を聴いて泣けた... 女子フィギュアスケーター:ミシェル・クワンが氷上で演技しているとき、会場に流れていたスティング「Fields Of Gold」を歌っているのは誰だ... そんなネット上の書き込みを興味深く眺めていた僕は、エヴァ・キャシディと出会うこととなった。すでに、当 Blog 上で何度か紹介しているので繰り返しになってしまうが、フォーク、ジャズ、ブルース、ソウルなど、この世にある全ての音楽を吸収してしまったかのような、エヴァの他を圧倒する歌声は努力の賜なのか、神からの授かり物なのだろうか。この CD がリリースされる2年前の1996年に、33歳という若さでこの世を去ったエヴァ。この他の全CDが、エヴァの死後にリリースされているという事実が、エヴァの存在を伝説化する結果となっている。このアルバムはライヴと言うこともあり、リラックスした雰囲気もあるが、ひとたびエヴァが歌い出した途端、知らぬ間に体に力が入ってしまうほど緊張感が高まってくる。ほっと一息つけるのは、曲間で観客の拍手が起きるときだけ。できることならば、生き長らえて伝説の人となって欲しかった。
ちなみに、冒頭の「American Tune」は『American Tune』('03)に、「Fields Of Gold」は、この『Live At Blues Alley』に収録されている。
Eva Cassidy / American Tune

Joe Sample & Lalah Hathaway / The Song Lives On '(99)
The Song Lives On

「これ、良いよ」と、弟に薦められた CD。「ジョー・サンプル … 昔、良く聞いたんだよ。俺の好みを良くわかってるな〜。で、このレイラ・ハザウェイって誰?」と尋ねると「良くは知らないけれど、ダニー・ハザウェイっていう人の娘なんだってさ」「何ぃっ〜!?」みたいなやりとりがあり、早速 CD プレイヤーにセット。リタ・クーリッジも歌っていた「Fever」、クルセイダーズではランディ・クロフォードが歌いヒットした「Street Life」、ジョーのソロ・アルバム『Rainbow Seeker』('78)収録「Melodies Of Love」に歌詞を付けた「When The World Turns Blue」など、ジョーのリリカルなピアノに乗せて歌うレイラの歌声は、ハスキーな低音といい、その節回しといい、ダニーとそっくりで鳥肌が立ちっぱなし。「よ〜し、それじゃこれを聴いてみな」と『Donny Hathaway Live』をかける。これには、さすがに弟も驚いていた。またまた兄弟で音楽談義。話は尽きず、夜は更けていくのだった。いや、音楽の心地良さに浸りながら、ぐっすり眠ってしまったっけ...
Crusaders / Street Life ('79) Joe Sample / Rainbow Seeker ('78)

Hamish Stuart / Sooner Or Later ('99)
Sooner Or Later

1982年、アヴェレイジ・ホワイト・バンド解散後のヘイミッシュ・スチュワートは、フィフス・アヴェニュー・バンドの一時的な再編アルバム『Really』('90)に手を貸したり(「Look Who's On Fire Now」をジョン・リンドと共作)、ポール・マッカートニーのバンドに加わり 1990年のツアーにも参加した。ポールが「ギターもベースも鍵盤楽器も弾けるマルチ・プレイヤーで、それに何と言ってもハモを付けるのが上手い。僕がツアーに出る上で、最も必要としていたミュージシャンだよ」とヘイミッシュを褒め称えれば、「AWB の頃とは比べものにならないほど大きな会場で演奏をすることに、初めは少し緊張したけれど、みんなが声援を送ってくれるので、僕のことを覚えていてくれたのか … と嬉しくなり、すぐにうち解けて演奏することができたんだ」と、ヘイミッシュはファンに感謝を表していた(その後'93年までポールのバンドに参加)。そんな経験を踏み、満を持してのソロ・デビューがこの CD。バンド・メンバーを固定した結果、どの曲にも安定した統一感のあるサウンドが保たれ、じっくりゆったりと、コクのあるヘイミッシュのファルセット・ヴォイスを堪能することが出来る。各曲のクオリティーも高く、The Voice Of AWB はヘイミッシュだと思っている人(僕もその一人)にとっては、たまらない内容。
The Fifth Avenue Band / Really Paul McCartney / Tripping The Live Fantastic ('90)

guitarist
Jim Weider & the Honky Tonk Gurus / Big Foot ('99)
ビッグ・フット

現代版テレキャス・マスターと言えば、まずはこの人 … 1983年頃に、ロビー・ロバートソン抜きで再編されたザ・バンドに加わったギタリスト:ジム・ウイーダー。1993年リリースのザ・バンド『Jericho』(「Remedy」はジムの、「Too Soon Gone」はジュールズ・シアーの作品)は、ロビーが居なくても、ザ・バンドはザ・バンドであることを証明した作品だった。そこでのジムは、終始控えめなプレイぶりで、ザ・バンドを盛り立てる役に徹していた。しかし、1stソロとなるこの CD では、持てるテクニックをフルに発揮。時には豪快に、時にはブルージーに、時にはエモーショナルにと、曲に合わせて的確なプレイを披露している。「Love's Like Rain」は、リード・ヴォーカルを取るジョネル・モッサーにリック・ダンコがハモを付け、ガース・ハドソンがオルガンシンセで色を添えるという組み合わせ。ジミヘン「Little Miss Lover」の強烈なカヴァーも有り。
The Band / Jericho

Chris Duarte Group / Texas Sugar/Strat Magik ('94)
Texas Sugar/Strat Magik

Amazon の「おすすめの商品」に従い試聴していたら、ぴぴっとアンテナに引っかかったギタリストが、クリス・デュアーテ。経歴の詳細は全く知らないが、スティーヴィー・レイ・ヴォーンのプレイに、もっとエッジを立てたようなギター・サウンドがとても刺激的。ブルースから、ファンキーなシャッフル・ナンバーと演奏スタイルの幅が広く、渋みのある歌声もいかしてる。スコンスコンと良く抜けるスネアの音が、快感指数をさらに上げている。

Jazz Is Dead / Blue Light Rain ('98)
Blue Light Rain

これも Amazon の戦略にまんまと引っかかっり購入した。ジミー・ヘリング(g:略してジミヘリ)、T・ラヴィッツ(key)、アルフォンソ・ジョンソン(b)、ビリー・コブハム(ds)の4人からなるバンド:ジャズ・イズ・デッド。グレイトフル・デッドへのトリビュート・バンド … ということだが、僕はデッドを聴いたことがないので、その辺の良し悪しについては良くわからない。だが、ジミヘリの流麗かつメロディアス、そして早いパッセージから一気に変態チックなフレーズへと持ち込むギター・プレイには痺れた。そして何より、美しいトーン … これが良い。リズム・セクションは著名な2人。T・ラヴェッツなるキーボーディストが、これまたなかなかの曲者。
2000年に入ってからも、オールマン・ブラザーズ・バンドのブッチ・トラックス(ds)、デレク・トラックス(g)らと組んだフロッグウイングス『Croakin' at Toad's』('00)、リトル・フィートのリズム・セクション:ケニー・グラドニー(b)、リッチー・ヘイワード(ds)、そして曲者T・ラヴィッツ(key)と制作した『Endangered Species』('01)と、ジミヘリのギター・プレイを楽しませてもらった。(ち〜旦さん、その節はたいへんお世話になりました)
Frogwings / Croakin' At Toad's Jimmy Herring, T Lavitz, Richie Hayward, Kenny Gradney / Endangered Species

fusion
BFD / same ('95)
Bfd

ジョー・カロ(g)、ウィル・リー(b)、スティーヴ・フェローネ(ds)の3人からなる、ハイパーなフュージョン・ユニット (メンバー名の頭文字をバンド名にしたのかと思えば、そうではない。何故こうなったかは不明)。11曲中10曲が歌入りで、曲によっては3人によるハーモニーも聴かせる。ジョー・カロのギターは、後にも先にもここでしか聴いたことがないが、フュージョンというよりもロック寄りのオーソドックスなプレイをする人だと思った。ウィル・リーは、ご存じ24丁目バンドのメンバーとして活躍した後、数多くのセッションに顔を出している人気ベーシスト。元アヴェレイジ・ホワイト・バンドのスティーヴ・フェローネも、あちらこちらから声のかかるドラマーで、エリック・クラプトンのツアー・バンドに参加していた経歴も持つ。2人のリズム・セクションは安定感があり、素晴らしいの一言。フュージョンとしてだけではなく Rock/Pops として聴いても十分楽しめる1枚。ブレッカー・ブラザーズ、デイヴィッド・サンボーンがゲスト参加。ジミヘン「May This Be Love」のカヴァーなんてのもあり。
余談だが、矢野顕子がウィルとスティーヴの2人を"世界一のリズム・セクション"と賞賛しているそうだ。僕は持っていないのでわからないが、あっこファンの方は、一度アルバム・クレジットをチェックしてみては。

singer song writer
Ron Sexsmith / same ('96)
Ron Sexsmith

カナダの SSW ロン・セクスミスのデビュー・アルバム。1曲目の「Secret Heart」を初めて聴いたとき、ひどく感傷的な気分に浸ってしまい、ラスト・ナンバーを聞き終えるまでの間、部屋でじっと固まっていたことを今でも良く覚えている。ニルソンやランディ・ニューマンを良く聴いていた … という、ロンのコメントが嬉しい。ドノヴァンとまではいかないが、独特の震えがかかった歌声... そのたおやかな歌声をいかすべく、極力シンプルに抑えられたアレンジ... 優れた楽曲... 全てが素晴らしい。「この先20年は聴き続けられる」と言ったのはエルヴィス・コステロだが、その期間が来るまで、まだ10年も残っている。
『Bleecker Street - Greenwich Village in the 60's』('99)収録の、ロンが歌うティム・ハーディン「Reason To Belive」は、はまり過ぎ。絶品(ジュールズ・シアーのラヴィン・スプーンフル「Darling Be Home Soon」カヴァーが、これまた激渋)
Bleecker Street: Greenwich Village In The 60's

Patty Griffin / Living With Ghosts ('96)
Living With Ghosts

聞えてくるのは、パティ・グリフィンの突き刺すような歌声と、アコースティック・ギターの音だけ。なのに、どの曲もアレンジを変えればハードロックとして通用してしまいそうなほど、ダイナミックでパワフルで、そしてスリリング。まるで、ハードロック・バンドが unplugged 演奏しているような様相 … とは言い過ぎで、もちろんチャーミングな曲もある。こんな SSW に出会ったのは初めてだったので、かなり衝撃を受けた。
パティは、ジュールズ・シアーが迎えたゲスト達とデュエットを歌うという『Between Us』('98)に参加。「Windows & Walls」で、ジュールズと素敵なハーモニーを披露している。この CD には、その他、ロン・セクスミスや、キャロル・キング等が参加。面白い企画盤だ。
Jules Shear / Between Us

Keb' Mo' / Just Like You ('96)
Just Like You

深みのある歌声で、コンテンポラリーなブルースを演るケブ・モ(本名は Kevin Moore)。ケブ・モ自らが弾くリゾネイター・ギターも魅力の一つ。この温かみのあるサウンドには、得も言われぬ心地良さがある。タイトル・ソングには、ボニー・レイット、ジャクソン・ブラウンがヴォーカルで参加。
B.B.キングの『Deuces Wild』('97)では、ケブ・モ作「Dangerous Mood」が取り上げられ、B.B.キングとジョー・コッカーのデュエットにより演奏されている。
B.B.King / Deuces Wild

west coast rock
Bryndle / same ('95)
BRYNDLE

アンドリュー・ゴールド、ケニー・エドワーズ、カーラ・ボノフ、ウェンディ・ウォルドマンの4人は、1970年前後にロサンゼルスで共同生活を送り、ブリンドルを結成。ところが、シングルを1枚発売しただけで、それぞれソロ活動に入ってしまう。その後も、互いの活動を協力し合いながら友情は続き、「もう一度やってみよう」と4人が集まったのが1995年。ついに、ブリンドルとしての1stアルバムが世に出ることとなった。アコースティックなサウンドを基調とし、メンバーそれぞれが持ち寄った曲にハーモニーを付け合うという民主性は、'70年代アメリカ西海岸に見られたスタイルそのまま。その素晴らしさを '90年代に入ってから再び味わうことができるとは... 感激、感動、感謝。
ブリンドルの official site からは、彼らの未発表のライブ音源を DL することもできる。

Peter Lewis / same ('97)
Peter Lewis

最近はネットでの買い物が中心になってしまったが、以前は家の近所(と言っても車で30分かかる場所...)にある、こぢんまりとしながらも品揃えの良い個人 CD(その昔はレコード)商店に通い込んでいた。そこの店長が「お客さん好みのやつが出ましたよ」と薦めてくれたのが、これ。ピーター・ルイス... はて?... と、誰だか思い出せないでいると「モビー・グレイプのメンバーですよっ」と店長。奪うようにして CD を手にして見れば、参加ミュージシャンの欄に、ジョン・マクフィー、キース・ヌードセン、コーネリアス・バンプス(以上 ex-The Doobie Brothers)、ランディ・マイズナー(ex-Poco, Eagles)などの名前が。「こっこれっくださいっ」と、2人揃ってニッコリとお会計。聴いてみれば、ヒップでフラワーな'60年代のシスコ・サウンドを進化させたような、鮮烈で洗練された仕上がりにグッと引き込まれた。日本ではローウェル・ジョージへのトリビュート盤『Rock And Roll Doctor:Lowell George Tribute Album』('97)と同じ Kaigan records からのリリースだった。
Moby Grape / Wow ('68) Rock and Roll Doctor: A Tribute to Lowell George

Venice / Spinart ('99)
Spinart

'90年代に入ってからのデヴィッド・クロスビーのアルバムでハーモニー・サポートをしていたキップ・レノンを中心に、マーク、マイケル、パットのレノン4兄弟により結成されたのが、このヴェニス。リンダ・ロンシュタット『We Ran』('98)にも、彼らの名前が見える。アコースティックなサウンドと、まるでグラハム・ナッシュを4人集めたような、優しさに満ち溢れたコーラス・ワークは息もぴったり。デューイ、ジェリー、ダンのアメリカと似たサウンドを思わせる瞬間もある。マイク・フィニガンがキーボードでゲスト参加。フリートウッド・マック「Landslide」のカヴァー有り。(kameishi さん、お元気でお過ごしでしょうか)
David Crosby / Thousand Roads ('93) David Crosby / It's All Coming Back To Me Now... ('95) Linda Ronstadt / We Ran ('98)

CPR / same ('98)
Cpr

デヴィッド・クロスビー。先出の再編フィフス・アヴェニュー・バンドや、'90年代に入ってからのピーター・ゴールウェイ作品(ラリー・ジョン・マクナリーも参加)、そしてクロスビーのサポート・ギタリストをつとめたジェフ・ピーヴァー。クロスビーの庶出の息子であるジェイムス・レイモンドの3人により結成された CPR のデビュー・アルバム。クロスビーが生み出す例の曲調はもちろんのこと、ジェイムスが書く、瑞々しい感性の豊かさが感じられる曲も良い。そして、CSN の物真似で終わらない独特のハーモニー・ワーク... 随所で見せるジェフの鮮やかなギター・プレイ... と、実り多き作品だ。それにしても、'90年代のクロスビーは凄かった。それまで溜めてきたものを一気に吐き出すかのような勢いに圧倒された。それは SN とは比べものにならないほど。Y とはタメ線張ってたと思うのだが、多くの人は Y を高く評価する。だけど、僕はクロスビーに1票を投じる。
Peter Gallway / Small Good Thing ('94) Peter Gallway / Yes Yes Yes ('96)

Tower Of Power ソロ・アルバム
Greg Adams / Hidden Agenda ('95)
Hidden Agenda


Francis ROCCO Prestia / ...Everybody On The Bus ('98)
エヴリボディ・オン・ザ・バス


Doc Kupka presents Strokeland Superband / Kick It Up A Step! ('98)
Kick It up a Step!

この3枚に関しては、以前 UP した【こちらのページ】をご覧ください。
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22枚選んだところで、ついにネタ切れ。そこで、'80年代後半にデビューしたアーティストが '90年代にリリースした CD を追加いたします。

Alison Krauss / Forget About It ('99)
Forget About It

1987年デビューのカントリー・シンガー:アリソン・クラウス。エリック・クラプトンが、一時期このアルバムを聴きまくっていた … という話を知り購入。身も心も清らかに洗われるような清涼感と、向こうが透けて見えてしまいそうなほどの透明感に溢れた歌声にうっとり。トッド・ラングレン「It Wouldn't Have Made Any Difference」のカヴァーが秀逸。
後に、ここでドブロを弾いているジェリー・ダグラスが、エリック・クラプトン主催『Crossroads Guitar Festival』('04)に出演しているのを見て、さてはクラプトン... アリソンよりも、ジェリーのドブロ・プレイの方に興味があったのか … なぞと、いらぬ想像をした。
クロス・ロード - ギター・フェスティヴァル

Shawn Colvin / A Few Small Repairs ('96)
A Few Small Repairs

1989年デビューの SSW ショーン・コルヴィン。ジミー・ウェッブ『Ten Easy Pieces』('96)、ジェイムス・テイラー『Hourglass』('97)に、ゲスト参加していたショーンの名前を見たのがきっかけで、この CD を購入。少し舌っ足らずのキュートな歌声が胸にキュンと来た。アコースティックで透明感のあるサウンドにも好感を持つ。(Finylさん、『Cover Girl』ありがとうございました)
Ten Easy Pieces James Taylor / Hourglass

Mary Chapin Carpenter / Stones In The Road ('94)
Stones in the Road

1987年デビューの SSW メアリー・チェイピン・カーペンター。ショーン・コルヴィンのお友達らしいということで、これを手にしたら、案の定、ショーンがゲスト参加していた。トレイシー・ネルソンから重量感を減らした感じの、逞しく深みのある歌声からはポジティヴな印象を受ける。カントリーを基調としながら、ケルティック風味のサウンドを聴かせるところに興味を持つ。

  さらに もう1枚

Edie Brickell / Picture Perfect Morning ('94)
Picture Perfect Morning

エディ・ブリケル&ニュー・ボヘミアンズ(未聴)のリード・ヴォーカリストだった、エディ・ブリケルのソロ・デビュー作。エディは、ポール・サイモンの奥様だと知り、これは聴かなくては … と購入。このナチュラルでアンニュイな雰囲気は、ヴァレリー・カーターか、リッキー・リー・ジョーンズか... 。違うのは、どこかメルヘンチックな天然っぽさ。そんなところに愛らしさを感じる。当のご主人がプロデュース。どういった関係からか、アート・ネヴィルや Dr.ジョンがゲスト参加しているのが不思議。
ところで、僕は全く記憶に無いが、ここに収録されている「Good Times」が、Windows95 のインストール CD の中にサンプル・ファイルとして収められていた … だなんて覚えてる方、いらっしゃいます?
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1990年代は、トリビュート盤が大流行で、雨後の筍のように次々とリリースされていた。もちろん全てが好盤というわけでもなく、トリビュートされるアーティストや、そこへの参加メンバーに興味を持ち購入したものの、1度聴いただけでもう十分 … というものも少なからずあった。

しかしながら、上に挙げたエルトン・ジョンやローウェル・ジョージの他、ジミ・ヘンドリックス、カーティス・メイフィールド、キャロル・キングへのトリビュート盤は質感が高く、繰り返し鑑賞するに値する作品だったと思う。特に強く印象に残っているのは、レナード・コーエンへのトリビュート盤。僕の勉強不足で、レナード本人の歌はほとんど聴いたことがなく、それと比べてどうなんだ … という評価は出来ないが、楽曲のクオリティの高さ、参加ミュージシャン達からレナードへの尊敬度合いの高さを感じ、深い感動を覚えた。
Stone Free: A Tribute to Jimi Hendrix ('93) A Tribute to Curtis Mayfield ('93) Tapestry Revisited: A Tribute to Carole King ('95) Tower of Song: The Songs of Leonard Cohen
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ということで、1990年代の25枚+αを選んでみたのですが、やはり'70年代を引きずっちゃってますね。

この頃になると、ラジオは聞かない、TV も見るのはスポーツ番組とニュースくらい。音楽を聴き続けている友達が少なくなった... 音楽情報雑誌もほとんど読まない... という状態。

そのため、お気に入りの'70年代アーティストが参加している CD... 逆に、彼らの'90年代作品に参加しているアーティストの CD を聴いてみる … と、'70年代の音楽・アーティストを基点にしながら、新しい音楽を探していくという行為に頼っていました。

だから、上みたいなセレクトになってしまうんですね。これはもうどうしようもないかな … と...

しかし、情報源としてとても参考になったのが、Windows95 搭載パソコンで、いらいらするほど遅いネット環境の中、ホームページを公開している方達のレビューを拝見することでした。

最近の音楽はどうも … とかなんとか嘆きながらも、自分だけの力では探しきれなかったであろう、数多くの素晴らしいアーティスト達と出会うことが出来た'90年代だったと思います。感謝、感謝です。

難点は、CD という手軽なメディア特性が災いしてか、ついつい音楽を聞き流してしまう... 曲目を覚えない(覚えられない)...。ライナーや歌詞を良く読まない(輸入盤を買った日には読めない... 理解できない)... アーティストの人となりがわからない...。その結果、またまた情報不足。自分で努力すればできることなのに、そういうことをしなくなった点については、ちょっと反省しています。が、この先もそうなってしまいそう...

そんなとき、やはり頼りになるのが、皆さんから寄せられる情報です。つい先日も、whiteさんからいただいたコメントで、ベン・シドランとジェシ・エドの関係がわかってきたり。本当に皆さんがお持ちの情報は貴重です。

上に挙げた CD のレビューを書かれている方がいらっしゃいましたら、どうぞ遠慮無く、どしどし TB 送ってくださいませ。皆さんの記事を拝見しながら、知識を深めていきたいと思っています。どうぞ、よろしくお願いいたします。

最後になりますが、ここ数年は【このあたりの CD】を聴いていました。2000年代の25枚は、2年半後のお楽しみということで♪ (それ以前に、この Blog … そこまで続いているのかいな...)

■ 過去記事
60年代 ロック・アルバム・ベスト 25
60年代 ロック・シングル・ベスト 30
70年代 ロック・アルバム・ベスト 25
70年代 極私的シングル・ベスト 30
レココレ選 70年代 ロック・アルバム・ベスト 100
80年代 ロック・アルバム・ベスト 25

コメント

いつもながら

楽しいアルバム紹介有難うございます。
この中ではジミー・ウェッブとJT、ジョー&レイラしか聴いていませんが、Oceanさんの愛溢れる文章に楽しく読ませていただきました。
気になったのは、『オリータ・アダムス』と『ジョネル・モッサー』です。アンテナが反応しました。
それから『エイミッシュ』も聴かねばなりませんね。忘れていました。

当ブログご紹介いただき有難うございます!
G−Tools後ほどゆっくりと見せていただくつもりです。
それでは!

90'sRock Albums

今日はPCが大人しくしてくれてコメント書くとこまで辿り着きました。嬉しい。

会社PCでoceanさんのブログを覗き見して読んでた半月でした。やっと…、嬉しい

80'sも90'sについても語る資格を有しませんが見覚えのあるアルバムもいくつかは…
奇蹟の復活を遂げたD・クロスビーが気になります。
P・バラカンインターネットラジオで聞いた1曲がアタマから離れないんです。

ではまたコメントさせていただきます。

whiteさん・デフレおじさん

▼ whiteさん
whiteさんのアンテナの反応に狂いは無いと思います♪ ジョネル・モッサーは、ここで↓試聴できますので、ぜひ聴いてみてください!
・国内盤発売元の dreamsville
http://www.d-ville.com/dv_records/mosser.html
・輸入盤
http://www.hmv.co.jp/product/detail/632247

▼ デフレおじさん
バラカンさんがクロスビーの曲を … 嬉しいですね〜。どの曲をかけたのかが、気になるところです。やはり、ジェイムス・テイラーがハモを付けている「Oh Yes I Can」でしょうか。それとも、歌えることの嬉しさを心から表現した「Melody」かな?
いずれにしても『Oh Yes I Can』は、本当に良いアルバムでしたよ!
また、お待ちしております♪

このころになると・・・

80年代は全くお手上げ状態だったけど
(Steve Winwoodと Bonnie Raittだけ)
90年代になるとちょっとだけついていけるかな・・・。
80年代には ちょっと道をはずした70年代のミュージシャンが
また自分を取り戻した時期でもあったし
70年代の音を聴いて育ったしぶい若手が 
ぼちぼち表に出てきたのも90年代でしたね。
日本のFMラジオなどでも 6〜70年代の音の見直しが
すごく活発になってきて リイシュー発売が活発になってきたのもが90年代中頃から・・。
2000年以降のoceanさんのお気に入りもすごく興味深く見せていただきました。
私のお気に入りとかぶってるのが多いし
私の知らないのでも oceanさんのお気に入りなら
また聴いてみたい。
。。。といいながら また熱帯雨林の中をさまよいます・・・(おろろ。。。)
昨日は Amos Garett見てきたよ。
死ぬほどよかったよ。ふにゃふにゃ・・・・。

melonpanさん

Amos さぞかし気持ち良かったんでしょうね〜
もう、とろとろ〜んって感じで(笑
今年はタワーも行くことが出来なかったし
ちょっと出鼻をくじかれています。

>6〜70年代の音の見直し
そうですね〜。'90年代はそんな傾向だったかもしれません。で、リイシュー、再発、初CD化 … と、矢継ぎ早に、レコード会社はまるで我々世代を狙い撃ちしているようなリリースが相次ぎましたよね。あの頃は、常に財布の中身と相談でたいへんでした(笑
でも、件の店長さんは「名盤探検隊のシリーズ(特に Jo Mama あたり)は、意外と若い人たちが買っていきましたよ」なんておっしゃっていました。老若こぞって'70年代へ回帰してったんですね〜

2000年代は、今までの流れを引きづりながらも、Soulive、Lettuce、Karl Denson といった、ちょっと新しめの Jazz/Funk 系にチャレンジし、結構はまりました。タワー好きの melonpan さんにも、お薦めできるかもしれません♪
あっ あとはあれですね。デレク・トラックスとジミヘリの Frogwings も、機会があったらぜひぜひです!

それぞれの90年代

ほとんどかぶりませんね。。(^^;
90年代は俺の青春時代でしたから、ここに選ばれているようなオトナな音楽にはまだ早かったのかも知れません。
そんな中、ロン・セクススミスの選出は嬉しい♪これが出た当時は70年代のSSWを聴きはじめた頃で、リアルタイムで遂にこういう人が出てきた!と感激したものです。
ジュールス・シアーも来日公演ともども忘れがたいですね。俺は「Great Puzzle」がフェイヴァリットです。

kura_moさん

こんばんわ。いつもどうもです。

>ロン・セクススミス
僕も久しぶりで SSW を意識した人でしたね〜。歌声・楽曲ともに好きでした♪

ところで... ジュールズ・シアーって来日してたんですかっ!? 全く気がつきませんでした。お客さん、入ってましたか?(ちょっと心配...)

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