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Randy Newman / Sail Away ('72)

Sail Away

ランディ・ニューマン 『セイル・アウェイ』

【前回】取り上げたニルソンは、2曲を除いた全曲がジミー・ウェッブ作品という、アート・ガーファンクル『Watermark』('77)以前の 1970年に『Nilsson Sings Newman』というタイトルそのまま、全曲ランディ・ニューマンが書いた曲を歌ったアルバムを発表しています。両アルバムともに、素晴らしいシンガーとソングライターのコラボを実現させたものとして、今後も末永く、僕の記憶にとどまっていくことでしょう。(この他に、同趣向のアルバムがあるのをご存じの方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてくださいませ)
Art Garfankel / Watermark Nilsson Sings Newman Art Garfankel / Angel Clare
そのアート・ガーファンクルが『天使の歌声』('73)で取り上げた「老人:Old Man」で、名前を知ることになった、ランディ・ニューマン。同曲のオリジナルが入っている、この『Sail Away』を初めて聴いたとき、正直申し上げて、なんて歌が下手なんだろう … と思ってしまいました。そりゃアーティやニルソンと比べてしまったら勝ち目はありません。しょうがありません。

ですが、曲が「Old Man」にさしかかったとき、染みてしまったのです。控えめなオーケストレーションをバックに、ぶつぶつと呟くようにピアノを弾きながら歌うランディ。胸を打つ音楽というものは、必ずしも歌の上手い下手に左右される訳では無いことを知った瞬間でした。

そして、いったんハマリ始めると、どっぷりと漬かってしまう... こういうタイプの SSW は、だから始末に負えないのです。


【お気に入りの3曲】
★ Sail Away
ランディ・ニューマンの叔父にあたる、エミール・ニューマン、ライオネル・ニューマン、アルフレッド・ニューマンの3人はみな映画音楽の大家。ここでは、エミールが「Sail Away」「Burn」の2曲で指揮をとっている。とても優美なオーケストレーションだ。リンダ・ロンシュタットが『Don't Cry Now』('73)で「Sail Away」を歌っていたが、その時リンダはまだ若すぎた。あと10年... いや、今だったらちょうど良いかもしれない。それほど、ランディが書く曲は老成している。故に歌い手を選ぶ。
Linda Ronstadt / Don't Cry Now

★ Lonely At The Top
オールド・ジャズを聴いているような懐かしい気分になるが、歌の内容は自嘲気味。そのあたりが、ランディと良く似たノスタルジアを感じる初期のニルソンとは違うところ。

★ Dayton, Ohio - 1903
1903年のオハイオに何があったかは知らないが、ランディは当時のことを懐かしんで歌っている。とは言っても、ランディは 1943年生まれ。お爺さんかお婆さんから聞かされた話をもとにしているのだろうか。2分弱の小品ながら味わい深い曲だ。

そして、もう1曲...
☆ 昨夜の夢:Last Night I Had A Dream
怪しげな雰囲気がするこの曲に、さらに怪しげなライ・クーダーのスライド・ギターが加わり、不気味さを増している。「帽子はそのままで:You Can Leave Your Hat On」も同様。

■ member
Randy Newman (vo,p)

Ry Cooder (g)
Russ Titelman (g)
Chris Ethridge (b)
Wilton Felder (b)
Jim Keltner (ds)
Gene Parsons (ds)
Milt Holland (per)
Emil Newman (conduct an orchestra)

■ songs
All songs written by Randy Newman

■ producer
Lenny Waronker
Russ Titelman

■ 過去記事
Live ('71)

テーマ : 洋楽CDレビュー
ジャンル : 音楽

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Randy Newman / Sail Away

"サイモンスミスと踊る熊"をカバーしたキリンジって渋いなあっていうところから話は1989年に飛んで、私の記憶が確かならば、その夏の「フィールド・オブ・ドリームス」で流れて来た"Burn On"がランディ・ニューマンとの出会いということになる。それは1

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Dayton,Ohio-1903

1903年12月17日、オハイオ州デイトン。キティホークの丘でライト兄弟が人類初の動力飛行に成功した。わずか12秒間、飛行距離36メートルにすぎない。しかしそれは、空を飛ぶという夢が、19世紀のケイリー卿やリリエンタールを経てようやく現実のものとなった瞬間であった。

いいアルバムです。次の『Good Old Boys』の方が好きなのですが。
美しい旋律に悪声はトム・ウェイツ同様、はまる人ははまるでしょうね。
私は『Dayton~』から始まるラスト3曲が好きです。

whiteさん

どうやら、同じタイミングで、互いのBlogにコメントしあっていたようで(笑。いつも有り難うございます。

>オハイオ州デイトン
またまた、勉強させていただきました!

「お茶をしに来ませんか? 奥様と私もご一緒に」

その時のみんなの話題が、空飛ぶ飛行機のことだったのかも知れませんね♪

これは名作ですね

大好きなアルバムです。特にタイトル曲の奥深さときたら・・・ちなみにありきたりなアレンジと、能天気な歌声のリンダバージョンはイマイチ・・・というか嫌いです。

僕もwhiteさん同様、「GOOD OLD BOYS」のほうがすきなんですよね。「Louisiana 1927 」とか「Marie」とか、素晴らしいです。

shintanさん

こんばんわ。

>「GOOD OLD BOYS」
>「Louisiana 1927 」「Marie」
そこに「Guilty」を追加♪ いずれ取り上げますので、その際もよろしくです!

映画を見ていないので分からないんですけど、トイストーリーとかのピクサー関係の音楽で大活躍っていうのが信じられないですね。
しかし、ピアノで弾き語る彼の歌は下手ですけど、染みてきますよね。

k-hikoさん

こんばんは。

最近では(1995年)、ジェイムス・テイラー、ボニー・レイット、エルトン・ジョン、リンダ・ロンシュタット、ドン・ヘンリーらをゲストに迎えたミュージカル『Faust』のサウンドトラック(produced by ピーター・アッシャー)の制作にあたっていました。
http://tinyurl.com/32bpgy

やはり叔父様達からの影響が強いのでしょうね。

あっ... ミュージカルは見ていません(笑
Profile

ocean

Author:ocean
◆ 2009年10月
Sony DSC-HX1 写真を撮り始める
◆ 2010年4月
PENTAX K20D でデジタル一眼デビュー
◆ 2014年6月
PENTAX K-5IIs へ機種変更
◆ 2014年10月
OLYMPUS OM-D E-M10 追加入手

その他、中学生の頃に井上陽水、The Beatles、Eric Clapton で音楽の素晴らしさに目覚めて以来、ず~っと聴き続けています♪

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