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【Live】 Nikolai Aleksandrovich Tokarev

Nikolai Aleksandrovich Tokarev
日付:2007年7月2日
場所:東京オペラシティ コンサートホール (渋谷区初台)

ミシェル・カミロを一緒に見に行った友人から「このピアニストも素晴らしいから」と誘われたものの「クラシックかよ...」と、さすがにためらいながら【チケット申し込みページ】を眺めてみると、今回の主役:ニコライ・トカレフは、どうやらロシアの若き天才ピアニストと呼ばれているらしいことがわかりました。

初めは気乗りしなかったものの、演奏曲目の中に【ここで】も書いたとおり、僕の好きなムソグルスキー「禿山の一夜」が入っている。料金もロックや Blue Note に比べたら格安だ。向学のために見に行ってみるか … と、お誘いに乗りました。

ちなみに、その友人。幼少から高校までの間、先生について基礎からみっちり猛特訓をした … というわりに、ピアノの展示コーナーなどで「ちょっと弾いてみな」と言っても「もう指が動かない」とかなんとか口実をつけて、絶対に僕の見ている前では弾いたことがありません。それで僕は、その友人のことを "エセ・ピアノ師" と呼んでいます。


会場に入り席に着くと、ロックのコンサートとはだいぶ趣も客層も違い、どう対応して良いのか、周りをきょろきょろ見ながらとまどっていると、ニコライ・トカレフがステージに登場。とりあえず、いつもどおり拍手でお出迎え。ですが、最初の曲目:モーツァルト「ピアノ・ソナタ ヘ長調 KV.533」が始まると、大袈裟な話ではなく、額からじんわりとα派が出てくるのを感じました。

これがクラシックなのか … と感心していると、次は、海の向こうでは、お葬式の時に流れるメロディーでお馴染みの、ショパン:ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 op.35(この前置きが長い)「葬送」。これは、みなさんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。本当に棺桶を運ぶときにはもってこいの重々しいメロディーです。

3曲目:シューマン「子供の情景」op.15 にも、聞き覚えのあるメロディーが。某薬品会社のビタミン剤の CM に使われている「トロイメライ」がそれです。

そして、いよいよ本日のハイライトである「禿山の一夜」。僕はこれまでにこの曲を、オーケストラによる演奏しか聴いたことがなかったので、ピアノ1台でそれをどう表現するかが興味の焦点でした。

いやはや、物凄い演奏ぶりにあんぐり。クラシックの中では異質と言われているムソグルスキーの曲を、左右合わせて10本の指をフル活動させながら、見事に弾きこなしていました。考えてみれば、ピアノという楽器は、最大で10種類の楽器が同時に音を出しているようなものですから、演奏家によってはオーケストラに負けないくらいの迫力を出すことができるんですね。演奏終了と同時に、会場も割れんばかりの拍手に包まれました。

ラストナンバーは、ローゼンフラット「バガニーの主題による変奏曲」。これがまた壮絶でした。ジャズとクラシックを融合させたようなメロディーとリズムには、思わずヘッドバンギング。キース・エマーソンがお遊びで弾きそうな曲でしたが、この超絶技巧を要する難度の高い曲を、果たしてキースが弾きこなせるかどうか...。またまた拍手喝采。(「禿山の一夜」「バガニーの主題による変奏曲」は、僕が見に行った初日のみの特別プログラム。他の日は ELP も演っていた、チャイコフスキー 組曲「くるみ割り人形(The Nutcracker)」となっています)
Emerson, Lake & Palmer / Pictures At An Exhibition ('72)

アンコールでは、近年、フジコ・ヘミングが弾き一躍有名になった、リスト「ラ・カンパネラ」が登場。以前 TV で、フジコさんのドキュメンタリー番組を見て、痛く感動した曲です。カンパネラとは、イタリア語で "鐘" を意味し、右手で鍵盤の高音部を多用することから、それが "鐘の音" を表現しているのだとか。

公演終了後、「俺はピアノを弾かないから、演奏の上手い下手は良くわからないけど、フジコさんの「ラ・カンパネラ」に比べると、悲しみが感じられなかったな~。なんだか楽しい鐘の音に聞えちゃったよ」と友人に感想を述べると、「おっ それがわかる?! それがわかれば十分だよ。だてに音楽を聴いているわけではないね」と、お褒めの言葉をいただきました。

そうですよね。ロックやポップスの世界でも、ギターにしろ何にしろ、喜怒哀楽を上手に表現できるミュージシャンには、やはり魅力を感じますもの。

そう言う意味では、ニコライ・トカレフさん。テクニカルな演奏については申し分なかったけれど、表現力 … 特にもの悲しさを表現しきるには、まだ若すぎか... 人生経験が足りないか... と呟いたら「そこまで言うかっ」と、最後は友人からキツイお言葉が。舌をペロリと出して、頭をかきました。

いずれにしろ。とても良い経験をさせて貰いました。調子に乗って「今度は交響曲でも見に行くか。さぞかし大迫力なんだろうな」などと、話しながら、友人と再会の約束をし、帰途についたのでありました。

寝床につき目をつぶると "鐘の音" が耳の奥で響いたのです。

テーマ : LIVE、イベント
ジャンル : 音楽

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良い時間でしたネ

oceanさま、肥えた耳ですねえ…
テクニカルな問題でなく、悲しさを聞き取ったんですねえ
さすが!

あんなに嫌いだったクラッシック音楽ですが、今ではFMでよく
聞くようになりました。
長く愛されてきたフォームがあって、たしなみ方もあるのでしょうが、(多分間違った聴き方?)なにしろJAZZ・クラッシック知らずの人生でその大半をR&Rのフィルターを通して生きてきたのでマニアとは相通じるとこは皆無でしょうが、
それでも好きなクラッシクがあるのだと知ることが出来てシアワセです。
時間が出来た時に20巻セット○万円なんてものを買ってもそこには好きなモノは全然入ってないよ、ぐらいは言えるようになって良かった。と思ってます。



デフレおじさん

こんばんは。

>好きなクラッシクがあるのだと知ることが出来て
そうなんですよね。どんな音楽でも、全部が嫌いなのではなく、聴いているうちに段々と、その中にも好きなものがあることに気がついてくるものです。
僕の場合は、やはり学生時代に音楽の授業で聴いたクラシック音楽が基本になっていて、高校の頃は、ロック・ポップスと合わせて、クラシックもエアチェックして楽しんでいました。
最近はほとんど耳にしなくなっていたので、今回のコンサートに誘ってくれた友人には感謝感謝でした♪
Profile

ocean

Author:ocean
◆ 2009年10月
Sony DSC-HX1 写真を撮り始める
◆ 2010年4月
PENTAX K20D でデジタル一眼デビュー
◆ 2014年6月
PENTAX K-5IIs へ機種変更
◆ 2014年10月
OLYMPUS OM-D E-M10 追加入手

その他、中学生の頃に井上陽水、The Beatles、Eric Clapton で音楽の素晴らしさに目覚めて以来、ず~っと聴き続けています♪

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