スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Linda Lewis / Lark ('72)

Lark

リンダ・ルイス 『ラーク』

僕の家の周りには、まだまだ広い畑や原っぱが残っているので、春先のぽかぽか陽気の日に辺りを散歩していると、雲雀(ひばり)の美しく澄んだ鳴き声を聞くことができます。耳を澄ましてその声がする方を目で追っていくと、雲雀が点にしか見えないほど空の高いところで、数匹が戯れながら上に下にと、せわしなく羽ばたいている姿を見ることができます。空を自由に舞いながら、絶え間なくさえずる彼らの姿を見ていると、なんだかちょっとだけ幸せになったような気がするのです。

さてさて。10才代の初めに、1964年に公開された映画『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』にエキストラとして出演したこともあるというリンダ・ルイスは、その後、音楽の道を歩むこととなり、この前年 1971年に『Say No More』でアルバム・デビュー(これは未聴)。今回取り上げる『Lark』は、リンダにとって2作目のアルバムとなります。

ギタリスト兼プロデューサーであるジム・クリーガン(後にリンダと結婚)は、ロッド・スチュワート『明日へのキック・オフ』('77)に、カーマイン・アピス(ds)らと共にバンド・メンバーの一員に加わった人物。ジムから声がかかったのでしょう。リンダは、ロッドの『スーパースターはブロンドがお好き』('78)にゲスト参加しているようです (その辺りから、ロッドを聴かなくなってしまいましたが...)
Rod Stewart / Foot Loose & Fancy Free Rod Stewart / Blondes Have More Fun ('78)

レコーディングはロンドンのアップル・スタジオで行われ、その際、ジョージ・ハリスンや、キャット・スティーヴンスが入れ替わりスタジオを訪れては「調子はどうだい?」などと、気軽に声をかけてくれた … と、リンダは語っています。

また、リンダのお祖父様は、ジャマイカからイギリスに渡った移民で、リンダ自身はロンドン生まれの移民3世。お祖父様の血を譲り受け、お母様からはビリー・ホリディを良く聴かされたということからか、リンダが奏でる音楽には、カリプソやジャズの薫りを感じ取ることができます。さらには、リンダ自身が影響を受けたと語っているアーティストとして、アレサ・フランクリンジョニ・ミッチェルといった名前が挙げられています。

いかがでしょう。だんだんイメージが湧いてきたでしょうか。そうなんです。リンダの音楽には、それらが絶妙にブレンドされた、何々のジャンルに属する … と簡単に一言では片付けられないユニークな独自性が備わっています。そして、リンダの歌声は、雲雀のさえずりを耳にした時と同じような気分にさせてくれる魅力に満ち溢れているのです。

アルバムタイトル『Lark』には、そんな意味が込められているのではないでしょうか。


【お気に入りの3曲】
★ Spring Song
アコギのリズミカルなカッティングが心地良いアルバム・トップナンバー。途中から加わるパーカッションの音色が、さらに心地良さを増してくれる。リンダの歌声は軽やかな groove を伴い、春の訪れを歓ぶ女性の姿を歌っている。

★ 真理を求めて:Reach For The Truth
続くは、世の中には様々な真実を求めている人達がいる … ということを歌った曲。エレピの柔らかい音色をバックに、曲はスローテンポで始まり、後半一気にテンポアップ。唯一の真実は神様の愛よ … と繰り返しながらゴスペル・タッチで歌い上げる様は圧巻。最後に超ハイトーンで、はぁ~~~♪ とやられて昇天。
この曲と「Old Smokey」以外は全てドラムレス。基本的にはアコギ、もしくはエレピかピアノの伴奏が中心で、それにパーカッションが加わるという演奏スタイル。

★ Waterbaby
アコギとエレキのカッティング... 良く動き回るベース・ライン... ぐらぐらと揺れるエレピの音色... 軽快なパーカッション... たまらなく groovy な1曲。リズム感抜群のリンダの歌いっぷりには舌を巻く。

そして、もう1曲...
☆ Little Indians
アルバム・ラストナンバーは、リンダ自身が guiro を、じ~こっこっ … と演りながら、まさに雲雀のような歌声を披露するライブ演奏。「リトル・インディアン、スー族、クロウ族、小さなエスキモー。そして小さな日本人。私の話を聞いてくれませんか? 私のようになってみたいと思いません?」… という歌詞が意味深。本物の雲雀のさえずりがラストの効果音として使われており、素敵な余韻を残してくれる。

その他、フォーキーなサウンドながらソウル・フィーリングを感じる「Feeling Feeling」「More Than A Fool」。満たされない愛の切なさをしんみりと歌いかける、ジョニ・ミッチェル・ライクな「私に何を求めるの:What Are You Asking Me For」。自分自身を Black Bird... 人生を Lark に例え、生きる上での悩みと希望を歌った「Lark」etc... 聴きどころ多し。

■ member
Linda Lewis (g,key,vo)

Jim Cregan (g)

■ songs
All songs written by Linda Lewis

■ produce
Linda Lewis
Jim Cregan
-----
5年ほど前、思いがけないところでリンダの姿を見ることができました。【2002年のロジャー・ウォータース来日公演】で、クラプトン・バンドのコーラス・メンバーだったケイティ・キッスーンと並んで、ステージに上がっていたのです。

実を言えば、コンサート終盤までリンダがそこで歌っていることに全く気がつかなかったのですが、メンバー紹介のとき、ロジャーが「リンダ・ルイス!」と名前を呼んだ瞬間、僕の眼はグワッと見開き、彼女の姿を凝視。『Lark』に載っていた写真と比べると、ちょっとぽっちゃりしていましたが、カーリー・ヘアーは変わらぬままのリンダが手を振りながら微笑んでいました。
Linda Lewis
雲雀は幸福を運ぶ鳥でしたでしょうか? いや。それは青い鳥でしたか...。いずれにしても、その時、リンダの笑顔を見た僕は、とても幸せな気分に浸ることができたのでありました。

テーマ : 洋楽CDレビュー
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

ocean様

こんばんは。
リンダのキュートなヴォーカルは自分も大好きですよ。
このアルバムは誰もが認める彼女の最高傑作だと思いますし、個人的にも10数年来の愛聴盤です。

>リンダのお祖父様は、ジャマイカからイギリスに渡った移民で…

「マイ・グランダディ・クッド・レゲエ」は彼女のおじいさんのことを歌った、カリビアン・ルーツを感じさせてくれるキュートなナンバーですね。
この曲を収録したアルバム「愛の妖精(ノット・ア・リトル・ガール・エニイモア)」ってファンの間ではかなり評判が悪いようだけど、個人的は意外と嫌いじゃない(まぁ、表現は微妙ですけど。)アルバムです。

しかし、彼女の70年代のオリジナル・アルバムのほとんどは再び生産中止状態らしいし、「セイ・ノー・モア…」はいったいいつになったらCD化してくれるんだろう?ホント、困ったモンです!

おやぢ様

こんばんわ。
おやぢ様もリンダの大ファンとのこと … とても嬉しく思います♪

>「愛の妖精」
これは Amazon のカタログにまだ載っているようですが...
http://tinyurl.com/3a9mht

『Lark』の次作『Fathoms Deep』('73)は、けっこうな高値が付いているようです。
http://tinyurl.com/39oeog
(僕はショップにて格安で入手することができました♪)

評判の高い 1st
>「セイ・ノー・モア…」
は、ぜひ聴いてみたいと思っています。朗報を気長に待ちましょう♪

Linda Lewis大好きです。
この時代にこの音楽性&ボーカルはかなり個性的ですよね。

昔、中村とうよう氏が『Lark』を大絶賛していたのが印象的でしたね。『Lark』も大好きですが、個人的には『Fathom Deeps』が一番好きですね。

『Lark』も『Fathom Deeps』も是非再発してもらい、
一人でも多くの人に聴いて欲しいですよね!

ezさん

こんばんは。

>この時代に…
そうなんです。まさに one & only!

『Fathom Deeps』は、つい最近、中古で手に入れたので、いずれ取り上げたいと思っています♪
Profile

ocean

Author:ocean
◆ 2009年10月
Sony DSC-HX1 写真を撮り始める
◆ 2010年4月
PENTAX K20D でデジタル一眼デビュー
◆ 2014年6月
PENTAX K-5IIs へ機種変更
◆ 2014年10月
OLYMPUS OM-D E-M10 追加入手

その他、中学生の頃に井上陽水、The Beatles、Eric Clapton で音楽の素晴らしさに目覚めて以来、ず~っと聴き続けています♪

カウンター
Calendar
06≪│2017/07│≫08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
Tag Cloud
Categories

openclose

Recent Comments
Last.fm
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。