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Rita Coolidge / same ('71)

Rita Coolidge

以前【ここで】さらりと流してしまったので、やはりきちんと押さえておきましょう。リタ・クーリッジのデビュー・アルバム 『リタ・クーリッジ』

ジャケット後方に写る藪の中から出てきたような、野性味溢れる風貌のリタ・クーリッジ。リタが見つめる先に動いているのは、草原をしなやかに疾走している豹(ヒョウ)なのかもしれません。

その豹の動きが、リタに乗り移ったのでしょうか。ここで聴けるリタの歌声は、ワイルド かつ しなやか... 動物的な感覚を受けるのです。

トレイシー・ネルソンのことを、エリック・カズを歌うために … だなんて、少し大袈裟に表したこともありましたが、同様に「マーク・ベノを歌うために生まれてきた女性シンガー」と、リタを表しても差し障りないでしょう。

ここでは、スティヴン・スティルスの鮮やかなフィンガー・ピックを伴奏に、涼しげに歌うリタの歌声が印象的な「友の微笑み:Second Story Window」。スプーナー・オールダムの厳かなピアノ、オルガン・プレイをバックに、静かながらも包容力豊かに歌い上げる「(I Always Called Them) Mountains」… と、2曲のマーク作品を取り上げ、見事に自分のものにしています。

アート・ガーファンクルとジミー・ウェッブの関係がそうだったように、自ら曲を書かないシンガーにとって、自分の歌声や、持ち合わせている精神性と相性の良い曲を書くソングライターと出会うことは、何物にも代え難いことだっただろうと思います。その出会いによって、自分の音楽人生がより豊かなものになるかどうかが、かかっていたのですから...


このアルバム『Rita Coolodge』で、マーク作品と同等レベルでリタとの相性の良さを感じるのが、ドナ・ワイスが書いた2曲。

アルバム・トップナンバーの「愛の神に伝えて:That Man Is My Weakness」は、ザ・セクションのキーボード・プレイヤー:クレイグ・ダーギーとの共作。レオン・ラッセル、スプーナー・オールダム、マーク・ベノらをバックに従え、女性シンガーズとの絡みも見事なゴスペル・タッチのナンバー。腹の底から絞り出すような豊かな声量... 振幅の大きいビブラート... 威風堂々としたリタの歌声に圧倒されます。

もう1曲は Mary Unobsky との共作「Mud Island」。こちらは、イントロから全編に渡ってライ・クーダーの怪しげなスライドが響き渡るスワンピーな仕上がり。リタが "Delta Lady" と呼ばれた由縁が良くわかる作品となっています。
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ここでちょっと、ドナ・ワイスの経歴が気になり調べてみたら、なんと、キム・カーンズが歌い大ヒットした「ベティ・デイヴィスの瞳」の作者であり、同曲は、ドナとジャッキー・デシャノンと共作で、ジャッキーが1975年にリリースした『New Arrangement』('75)にオリジナル・ヴァージョンが収められていることや、ライ・クーダー『紫の峡谷』('72)にバッキング・ヴォーカルで参加している人物であることがわかりました。侮れません。
【「ベティ・デイビスの瞳」参考ページ】
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その他、ヴァン・モリソン「Crazy Love」。オーティス・レディング「The Happy Song」。スティーヴ・ヤング「Seven Bridges Road」。アルバート・キングやクリームの演奏でも有名なブッカー・T・ジョーンズ作「悪い星の下に:Born Under A Bad Sign」(ここでのライのスライド・プレイが、また抜群)。スモーキー・ロビンソンが書き、マーヴィン・ゲイが歌った「あなたなしでは:Ain't That Peculiar」。ニール・ヤング「I Believe In You」と、超有名曲のオン・パレード。

リタのカヴァーはオリジナルと肩を並べ、数多く存在する他アーティスト達によるカヴァー・バージョンを遙か彼方に置き去っています。

そう。豹のように軽々と...

■ member
Rita Coolidge (vo)

Priscilla Coolidge (b-vo)
Venetta Fields (b-vo)
Clydie King (b-vo)
Sherlie Matthews (b-vo)
Graham Nash (b-vo)
Donna Weiss (b-vo)
Clarence White (g)
Marc Benno (g)
Stephen Stills (g)
Bobby Womack (g)
Jerry McGee (g,dobro,electric sitar)
Ry Cooder (bottleneck-g)
Leon Russell (p,key)
Spooner Oldham (p,key)
Booker T.Jones (p,key,b,g)
Chris Ethridge (b)
Donald "Duck" Dunn (b)
Fuzzy Samuels (b)
Jim Keltner (ds)
Bobbye Hall Poter (per)
Chuck Findley (tp)
Jim Horn (sax)
Plas Johnson (sax)

■ songs
・ That Man Is My Weakness (Donna Weiss / Craig Doerge)
・ Second Story Window (Marc Benno)
・ (I Always Called Them) Mountains (Marc Benno)
・ Crazy Love (Van Morrison)
・ The Happy Song (Otis Redding / Steve Cropper)
・ Seven Bridges Road (Steve Young)
・ Born Under A Bad Sign (Booker T.Jones / W.Bell)
・ Ain't That Peculiar (William "Smokey" Robinson / W.Moore /Rogers)
・ Mud Island (Donna Weiss / M.Unobsky)
・ I Believe In You (Neil Young)

■ produce
David Anderle

■ 過去記事
Nice Feelin' ('71)
The Lady's Not For Sale ('72)

テーマ : 洋楽CDレビュー
ジャンル : 音楽

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非公開コメント

このジャケットが1番好き

こんばんわ。

>リタのカヴァーはオリジナルと肩を並べ、数多く存在する他アーティスト達によるカヴァー・バージョンを遙か彼方に置き去っています。

まさに至言。
激しく同意。

このアルバムは

本当に大好きです。でもoceanさんのコメントを読んで初めてそうだったんだと知った事が沢山ありました。学生時代のBandでCrazy LoveやThe Happy Songをコピーした事も懐かしい思い出です。

whiteさん・Purple_Hazeさん

▼ white さん
同意 … 有り難うございます♪

▼ Purple_Haze さん
学生時代に「Crazy Love」「The Happy Song」なんて、渋すぎっ! 拝見したかったですね~♪

私もこのアルバム大好きです。「Crazy Love」や「Happy Song」、「I Believe In You」も、もちろん素晴らしいのですが、oceanさんがご指摘の通り、マーク・ベノ作の2曲が圧倒的に光っていますね。

P5さん

コメントを有り難うございます!

>マーク・ベノ作の2曲…
本当に素晴らしい出来映えで。溜息ものです♪
Profile

ocean

Author:ocean
◆ 2009年10月
Sony DSC-HX1 写真を撮り始める
◆ 2010年4月
PENTAX K20D でデジタル一眼デビュー
◆ 2014年6月
PENTAX K-5IIs へ機種変更
◆ 2014年10月
OLYMPUS OM-D E-M10 追加入手

その他、中学生の頃に井上陽水、The Beatles、Eric Clapton で音楽の素晴らしさに目覚めて以来、ず~っと聴き続けています♪

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