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Traffic / The Low Spark Of High Heeled Boys ('71)

The Low Spark Of High Heeled Boys

トラフィック 『ザ・ロウ・スパーク・オブ・ハイヒールド・ボーイズ』

デイヴ・メイスンが一時再加入をしたライブ盤『Welcome To The Canteen』('71)は、実はトラフィック名義ではなく、Winwood, Capaldi, Mason, Wood, Grech, Kwaku Baah, Gordon とメンバーの名前を羅列したものでした。
Winwood, Capaldi, Mason, Wood, Grech, Kwaku Baah, Gordon / Welcome To The Canteen Dave Mason / Alone Together
デイヴのソロ・アルバム『Alone Together』('70)に収録されていた「Sad And Deep As You」や「Shouldn't Have Took More Than You Gave」をセット・リストに加えた内容に、スティーヴィーがトラフィックを名乗りたくなかった … のかどうかは定かではありませんが、新メンバーのリック・グレッチ(b:ex-Blind Faith)、リーボップ・クワク・バー(per)、ジム・ゴードン(ds:ex-Derek & The Dominos)の実力を見極めるには充分だったのでしょう。

同年、デイヴ抜きのメンバーで『The Low Spark Of High Heeled Boys』をリリース。ここで展開されるサウンドはひんやりとした手触りのジャズ・ロック。

「ジャジーな~」… これまでジャズを数多く聴いていたわけではないので、感覚的に使っていた表現でしたが、マイルス・デイビスの『Kind Of Blue』('59)をフィルさんここで教えていただきその音に触れて以来、他の音楽を聴いていて「あぁっ」と思う瞬間が増えました(フィルさん、ありがとうございました♪)
Kind of Blue

このアルバムもそんな一枚です。

静かにスイングするジム・ゴードンのドラミングが見事な「Hidden Treasure」は、次に続く「The Low Spark Of High-Heeled Boys」への序章。

「The Low Spark」この緊迫感。不安定さの中に見られる調和。これはもう『Kind Of Blue』ですね。ここでのスティーヴィーが弾くキーボードの音には人間の感覚を麻痺させる力があります。特にエンディング間近で聴かれる和音はビートルズ「A Day In The Life」のエンディングと似た衝撃が。

惜しむらくは、キャパルディがヴォーカルをとる「Light Up Or Leave Me Alone」とリック・グレッチの「Rock & Roll Stew」。これだけ聴けば格好いいロック・ナンバーなので、シングル・カットだけにするとか、他のアルバムに入れれば良かったのにな。もっと「The Low Spark」や「Rainmaker」のイメージに近い曲を収録すれば、このアルバムの評価はもっともっと高まったような気がします。

ビートルズ「I've Got A Feeling」に良く似たリフを持つ「Many A Mine To Freedom」は、痺れた体をほぐすに効果的な曲。ゆったりと滑るようなスティーヴィーの歌声にうっとり。

しかしラスト曲「Rainmaker」で、また痺れがやってくる。ジャム・セッションのように展開する曲後半でのジム・ゴードンがやはり素晴らしい。

スティーヴィーがスペンサー・デイヴィス・グループ時代に追い求めていたソウル・ミュージックを昇華させたサウンドを聴かせてくれるのはソロになってからですから、トラフィック時代はいろいろな可能性を探っていたんですね。

霧深い森の中に足を踏み入れていくようなアルバムです。

■ member
Steve Winwood (key,g,vo)
Rick Grech (b)
Reebop Kwaku Baah (per)
Jim Capaldi (ds,key,vo)
Jim Gordon (ds)
Chris Wood (fl,sax)

■ produce
Steve Winwood

■ 過去記事
John Barleycorn Must Die ('70)
【DVD】 The Last Great Traffic Jam

テーマ : 洋楽CDレビュー
ジャンル : 音楽

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トラフィック (Traffic)

Mr. FantasyTraffic Polygram 2000-08-29売り上げランキング : 15,116おすすめ平均Amazonで試聴する67年発表、トラフィックのデビュー・アルバム。当時のサイケ・ムーヴメントの傑作。 ソウル的なポップ・ロック中心のスペンサー・デイヴィス・グループから、フォーク・ロ

気高く、気だるい TRAFFIC ”ザ・ロウ・スパーク・オブ・ハイ・ヒールド・ボーイズ”

Low Spark of High Heeled Boys1971年このジャケットが好きです!!!![:ハート:]6角形で有名ですが、黒と白の格子、雲がうっすらふんわり連なる薄水色の空・・・[:曇り:]実は部屋の床と壁?・・・このちょっとマグリット的空間・・・[:プシュー:]でもちょっと物足りない

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めちゃくちゃ好きなアルバムです

こんばんは、メリー・クリスマス!
私も今度書こうかなと思っていましたが、高校の時、買いましたが何だか背伸びして聞いていたような記憶があります、”MANY・・・FREDOM”が一番好きで、不安定ヴォーカルと中間のギター・・・そしてフルートが夢心地・・・そして、変形ジャケ・・・何から何まで私的にパーフェクトです!この白黒格子柄にあこがれて、今でも絵かかせると私すぐに使います、この格子・・・近々私もこのアルバム書きます!!!すみません、勝手にどんどん書いてます。それにしても、懐かしいアルバムがせいぞろい、oceanさんの人柄が出ています、すてきですよね。

evergreen さん♪

過大なお褒めの言葉…恐縮いたします。

>変形ジャケ
もういっちょうありましたねっ

evergreen さんのレビューも楽しみにしてますよ♪

名曲&名盤ですね。トラフィックで一番すきかもしれません、このタイトル曲。
マイルスはエレクトリックに向かい始めた「In A Silent Way」も最高ですよ。一番聴くマイルスは今のところ、コレですね♪(全然詳しくないんですけどね)

So Cool!

マイルスの影響かどうかはわかりませんが、
なにかロック側からのジャズアプローチって
Oceanさんの書かれている「ひんやり」ですよね。
いわゆる「クール」ってやつですかね?
熱いロックにクールなジャズって構図でしょうか。

▼k-hiko さん
マイルスのお薦めありがとうございます。ジャケットに写る凄い顔つき。これだけでも何か感じるものがあります。中古でもすぐに見つけられそうです♪

▼フィルさん
おかげでちょっとづつ視野が広がっていきそうです。Jazz と一口に言っても多くの盤が出ていて、どこから手を付けて良いかわからない状態だったので、皆さんのお薦めから聞いて行きたいな~と思ってます。とりあえずトランペットの音が好きなので、そっち方面から攻めてみようかな?と♪
Profile

ocean

Author:ocean
◆ 2009年10月
Sony DSC-HX1 写真を撮り始める
◆ 2010年4月
PENTAX K20D でデジタル一眼デビュー
◆ 2014年6月
PENTAX K-5IIs へ機種変更
◆ 2014年10月
OLYMPUS OM-D E-M10 追加入手

その他、中学生の頃に井上陽水、The Beatles、Eric Clapton で音楽の素晴らしさに目覚めて以来、ず~っと聴き続けています♪

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