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Paul Simon / same ('72)

Paul Simon

ポール・サイモン 『ポール・サイモン』

1970年、サイモン&ガーファンクル解散後のポール・サイモンにとって初となるソロ・アルバム … ですが、S&G の 1st『水曜日の朝、午前三時』('64)が、一般的な評価もセールス面でも思ったような成果を上げることが出来ず、失意に暮れたポールはイギリスへ渡り、そこで録音した弾き語り集『The Paul Simon Songbook』を 1965年にリリースしていますから、事実上は 2nd … ということになりますか...
Simon & Garfunkel / Wednesday Morning, 3 AM The Paul Simon Songbook

それは別にしても、僕にとってのポール・サイモンとは、ジェイムス・テイラーと肩を並べる愛すべきシンガー・ソングライター。二人のベクトルの向きはちょっとだけ異なりますが、二人からはニューヨークの薫りがして... JT はザ・セクション、ポールは後にスタッフをバックに従え、バンド・サウンドにこだわりを見せた... と、共通点は少なくありません。

また、二人とも徐々にアコギの弾き語りスタイルから離れて行きますが(それはそれで良し)、特に初期の数枚では、その歌声と歌っている内容... ギターの音色とテクニック... そしてそれら全ての調和... という点において、僕の中で JT とポールは、並み居る他の SSW 達から頭八個分くらい抜き出ている存在なのです。

さて、この『Paul Simon』。「コンドルは飛んで行く」を昇華させた、ケーナの響きが郷愁を誘う「ダンカンの歌:Duncan」など、ポールがS&G 時代に取り組もうとしたサウンドを多少引きずりながらも、レコードでは A面トップに、他のアーティストに先駆けてレゲエのリズムを大胆に取り入れた「母と子の絆:Mother And Child Reunion」(シングル・カットし大ヒット)を、B面トップには、アコースティックなサウンドにラテンのテイストを加えた「僕とフリオと校庭で:Me And Julio Down By The Schoolyard」をと、リズムが強調された曲を配置し、新生面を強くアピールしていこうとするポールの意欲・意気込みが感じられるアルバムとなっています。

これを初めに'80年代に入ると、ポールは次第にリズムの権化となっていくのですが、その辺りはまたいずれの機会に...

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テーマ : 洋楽CDレビュー
ジャンル : 音楽

Randy Newman / Sail Away ('72)

Sail Away

ランディ・ニューマン 『セイル・アウェイ』

【前回】取り上げたニルソンは、2曲を除いた全曲がジミー・ウェッブ作品という、アート・ガーファンクル『Watermark』('77)以前の 1970年に『Nilsson Sings Newman』というタイトルそのまま、全曲ランディ・ニューマンが書いた曲を歌ったアルバムを発表しています。両アルバムともに、素晴らしいシンガーとソングライターのコラボを実現させたものとして、今後も末永く、僕の記憶にとどまっていくことでしょう。(この他に、同趣向のアルバムがあるのをご存じの方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてくださいませ)
Art Garfankel / Watermark Nilsson Sings Newman Art Garfankel / Angel Clare
そのアート・ガーファンクルが『天使の歌声』('73)で取り上げた「老人:Old Man」で、名前を知ることになった、ランディ・ニューマン。同曲のオリジナルが入っている、この『Sail Away』を初めて聴いたとき、正直申し上げて、なんて歌が下手なんだろう … と思ってしまいました。そりゃアーティやニルソンと比べてしまったら勝ち目はありません。しょうがありません。

ですが、曲が「Old Man」にさしかかったとき、染みてしまったのです。控えめなオーケストレーションをバックに、ぶつぶつと呟くようにピアノを弾きながら歌うランディ。胸を打つ音楽というものは、必ずしも歌の上手い下手に左右される訳では無いことを知った瞬間でした。

そして、いったんハマリ始めると、どっぷりと漬かってしまう... こういうタイプの SSW は、だから始末に負えないのです。

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Jimmy Webb / Letters ('72)

Letters

ジミー・ウェッブ 『レターズ』

'90年代に入り本格的な CD 時代を迎えると、レコード屋さんでの陳列面積も CD の占める割合が徐々に大きくなっていきました。出始めは確か 3,200円もして、購入をためらっていた CD の価格も、しだいに 2,000円台... 1,000円台の後半とこなれてきて、手に取りやすくなっていきましたね。

そんな時でも、たいへんお世話になっていたのが中古屋さん。レコードから CD への買い換えや、新規開拓するときには、まず初めに足を運んでいました。家やら諸々の事情で、持っていたレコードを大量に売り放ち、それを軍資金にして、お目当ての CD を探し出す... 楽しい時間でした。もちろん今でも、何が見つかるかわからないワクワク感を持ちながら、時間の許す限り立ち寄るようにしています。

今はだいぶ買い換えも進んだので、それほどでもありませんが、当初一番丁寧に探っていたのが "J" のコーナー。不思議と僕の好きなアーティストもしくはバンドは、頭文字が "J" で始まる方達が多いのです。ある時なんて、両手いっぱい、カゴいっぱい "J" になってしまったことも... もちろん予算の関係で、少し振り落としましたが...。"J" コーナーの前に立つと、よ~しっ … と、気合いとワクワク感が最高潮に達したのを良く憶えています。

Jimmy Webb … ジミー・ウェッブも、そんな中の一人。でも、あの頃はまだ CD 化されていなかったかな...?

いずれにしても、この『Letters』。'70年代に発表されたジミーのアルバムの中では、収録されている全曲の出来が際立って良く、シンプルで落ち着きのあるアレンジが故に、曲の良さがさらに引き立って聞えるという、最もお気に入りの1枚です。後に、アート・ガーファンクルが『Watermark』('77)で取り上げた「Mr. Shuck 'n' Jive」の、ジミー本人ヴァージョンを聴くことができるのも大きなポイントの一つ。本作、オリジナルのタイトルは「Catharsis」となっています。
Art Garfunkel / Watermark

ジャケットに写る、ジミーの柔和な表情も良いですね。

ゲストには、ジョニ・ミッチェルが参加。「Simile」でハモを付けています。「ジョニは僕の親友であり、とてつもなく影響を受けたアーティストの一人なんだ」と、ジミーは語っています。ジミーとジョニ... 意外と言えば意外な組み合わせです。おっと... ジョニも "J" なアーティストの一人でした。

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Lesley Duncan / Earth Mother ('72)

Earth Mother

レスリー・ダンカン 『アース・マザー』

エルトン・ジョン『Tumbleweed Connection』('70)収録「Love Song」の作者であり、同曲にバッキング・ヴォーカルで参加していた、イギリスの SSW レスリー・ダンカン。その 2nd アルバムです。
Elton John / Tumbleweed Connection

アナログ時代には入手できず、2001年に CD 化された際、やっと手にすることが出来ました。しかし、何を血迷ったか「Love Song」のレスリー本人ヴァージョンが入っている 1st『Sing Children Sing』('71)ではなく、こちらの方を先に購入し、これはこれで良いな … と、しばらく満悦に浸っている間に 1st は品切れに... 中古で見かけても【高嶺の花】...。ジェイ加藤さんが【ここで】おっしゃっていたとおり「モノは永遠に売っていない」... 見かけた時に買っておくべきだった … と後悔しました。

ですが本日、DU さんの web shop を改めて確認したところ「お取り寄せ」状態ながら 【1st がカタログに載っている】のを発見したので、今回は迷うことなく注文っ。お取り寄せ商品には「… 確実にお届けできるものではありません」という注意書きがありますが、DU 様(いつの間にか"様"に変わっている...)、そんな事情もありますので、何とか届けてくださいませっ。

ということで、レスリー・ダンカン。第一印象は、決して上手いシンガーだとは思いませんでした。しかし、キャロル・キングと同様、素朴で飾り気の無い歌声には好感を持ちました。また、レスリーの作風と歌声には、イギリス風ともアメリカナイズされているとも言えない、それらをブレンドした微妙なニュアンスがあり、陰と陽を両方感じる... そう、森の木陰で葉と葉の間から漏れてくるほのかな陽射しを浴びているような心地良さがあるのです。

1st が無事届くことを祈りながら...

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Carole King / Rhymes & Reasons ('72)

Rhymes & Reasons

キャロル・キング 『喜びは悲しみの後に』

【前回】 ちょっと触れました、バリー・マン『Soul & Inspiration』('00)では、J.D.サウザーの他、キャロル・キング、ダリル・ホール、リア・カンケルなど、豪華なゲスト陣がコーラスを添えていました。ゲストの話は別にしても、バリーが職業作曲家として他のアーティスト達へ提供してきた曲を自ら歌う歌声には、作者本人ならではの表現が備わっており、その深みに心打たれたものでした。同時期に発売された同傾向の CD として、ジミー・ウェッブ『Ten Easy Pieces』('96)、ダン・ペン&スプーナー・オールダムのライブ盤『Moments From This Theatre』('99)を挙げることができますが、それらはいずれも、三種の神器として神棚に供えたくなるほど素晴らしい内容のものでした。
Barry Mann / Soul & Inspiration Jimmy Webb / Ten Easy Pieces Dan Penn & Spooner Oldham / Moments From This Theater

さて。バリーが、人のために曲を書くだけではなく、自分も歌ってみようと思った … そのきっかけとして、やはりキャロル・キングの存在が大きかったようです。キャロルも'60年代には著名な職業作曲家の一人でしたが、『つづれおり』('71)のヒットにより、シンガー・ソングライターを代表する人物として、一躍人気を博したことは、皆さんも良くご存じの通りだと思います。
Carole King / Tapestry

このアルバム『Rhymes & Reasons』は、ジェイムス・テイラーや、ジョー・ママのメンバーを中心としたバック陣を迎えた『つづれおり』『Music』('71)から、ダニー・コーチマー以外はガラリとメンバーを入れ替えて制作された、キャロルにとって4作目となるアルバム。

前2作のように、一聴しただけで耳を捉えるような曲は少なく、ゲストとして迎え入れられた腕利きセッション・ミュージシャン達の演奏も、誰かの音が突出して聞えてくるようなものではありません。なのに、アルバム全体を通して聴いた雰囲気が自然で、まるで微風がそよそよと吹いてくるのを感じているうちに聞き終えてしまう … こういう感覚のアルバムというのも、そう多くは無いと思います。

Natural Woman キャロルの本領発揮 … といったところでしょうか。

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John David Souther / same ('72)

John David Souther

ジョン・デイヴィッド・サウザー 『ジョン・デイヴィッド・サウザー・ファースト』

ふと計算してみたら、今年は J.D.サウザーのソロ・デビュー35周年記念にあたる年(すると、ジャクソン・ブラウンエリック・カズビリー・ジョエルも同様...)なんですね。しかし、その間に他のアーティスト達へ数多くの素晴らしい楽曲を提供し続けながらも、自ら発表したアルバムは、たったの4枚。今の時点で最新 … といっても『ロマンティック・ナイト』がリリースされたのは、もう13年も前の1984年ですから、ずいぶんと長い間 J.D. の新譜を聴いてないことになります。

一番直近で J.D. の歌声を聴いたのは 2000年。バリー・マンによる感動のセルフ・カヴァー集『Soul & Inspiration』収録「I Just Can't Help Believin'」で、バリーの歌にコーラスを付ける J.D. を聞いたのを最後に、どうしているのか、すっかり噂も聞かなくなってしまいました (どなたか、その後の J.D. をご存じでしょうか?)
J.D.Souther / Home By Dawn Barry Mann  / Soul & Inspiration

きっと J.D. のことだから、どこかで地道に作品を書き暖め、そのうちに嬉しい便りを知らせてくれるだろう... そしてまた、ダンディズムとロマンティシズムが混じり合った素敵な歌声を披露してくれるだろう... と思っているのは、僕だけではないことでしょう。

さて、この J.D. のファースト・アルバム。後のアルバムに比べると、プロダクションが荒く、ざらついた手触りがします。ですが、当時の音楽仲間であるグレン・フライ、ネッド・ドヒニーがゲスト参加した程度の最少人数によって録音されているせいか、素朴な手作り感のあるサウンドに仕上がっています。

自分がスポットライトを浴びるよりも、人を引き立てることに力を貸してきた J.D. らしいアルバム … と言うことができるかもしれません。

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Jackson Browne / same ('72)

Saturate Before Using

ジャクソン・ブラウン 『ジャクソン・ブラウン・ファースト』

まず初めに、僕はジャクソン・ブラウンの熱心なファンではないことをお断りしておきます。良い曲を書くし、少し陰りのある歌声だって素敵だと思う。なのに何ででしょう? 要因の一つとして考えられるのは、あの時、あの瞬間にジャクソンの曲が流れていた … という光景を思い出すことが出来ないこと。それだけ聞き込み方が甘いのかもしれませんが...

ですが、いつもどこかで気になる。少しずつでも彼のことをわかっていきたい。そう考えながら思いつくまま、あのアルバム、このアルバムと聴いてみる。僕にとってのジャクソンは、そんな存在なのです。

アメリカ西海岸の音楽に夢中になり始めた頃... ライナーに載っているアーティスト達のプロフィールを読んでいると、意外にもカリフォルニア州の出身者が少ないことに気がつきました。僕の好きな西海岸系アーティストの中でカリフォルニア生まれと言えば、デヴィッド・クロスビー、ネッド・ドヒニー、ティモシー・シュミット、アンドリュー・ゴールド、カーラ・ボノフ、トム・ジョンストン、ローウェル・ジョージ … といった面々くらい。ウエスト・コースト・ロックと呼ばれる音楽を奏でた、その他多くのアーティスト達は、全米各地から、または隣国のカナダから(グラハム・ナッシュのようにイギリスから海を渡って来た人も...)西に集まり、音楽活動を始め一時代を築き上げていったことがわかりました。

ジャクソンはどうかと言えば、このアルバムのジャケット下部に LOS ANGELES, CALIFORNIA の文字が見えますが、西は西でも、西ドイツ生まれ。3歳の時に家族がロスへ移り住んだことをきっかけに、そこで育つことになった … ということなので、他の人達とは事情が異なるようです。

ジャクソンの場合は、家族環境がそうさせたのですから別として、何故多くのアーティスト達が西へ向かったのか... そしてついには隆盛を極め、徐々に衰退していったのか … については、昨年発売された「アサイラム・レコードとその時代」等、各種書籍ですでに詳しく解説されていることなので、ここでは割愛することにします。
ASYLUM RECORDS-アサイラム・レコードとその時代

いずれにしても、彼らの音楽は目映いばかりの燦めきを放ち、僕の心をしっかり捉えて離さなかったことは、間違いのない事実。

諸々の思いは追々書いていくことにして、今日のところは、この辺で...

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Profile

ocean

Author:ocean
◆ 2009年10月
Sony DSC-HX1 写真を撮り始める
◆ 2010年4月
PENTAX K20D でデジタル一眼デビュー
◆ 2014年6月
PENTAX K-5IIs へ機種変更
◆ 2014年10月
OLYMPUS OM-D E-M10 追加入手

その他、中学生の頃に井上陽水、The Beatles、Eric Clapton で音楽の素晴らしさに目覚めて以来、ず~っと聴き続けています♪

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