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ocean

Author:ocean
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Malo / same ('72)

Malo

マロ 『マロ』

年々、暑さが厳しく感じるのは、地球温暖化のせいなのか... 単に自分の体力が落ちているせいなのか...。暑いっ 暑いっ … と汗かきながらも、夏が大好きな僕ですが、ここ数年はさすがに参りました。ですが、涼風が通り抜け、秋虫達の歌い声を耳にし始める時期になると、あぁっ。夏も もう終わりか … と、一抹の寂しさを感じてしまいます。

夏よ Come back to me! … という思いと共に取り出したのが、カルロス・サンタナの弟さん:ホルヘ・サンタナ率いるマロの 1st アルバム『Malo』

ロックにラテンのテイストを取り入れたのが、カルロス・サンタナであり、スティブン・スティルスであったりしたわけですが、マロの場合は、ラテンにロックのダイナミズムを取り入れた... なんだ、同じじゃないか … と思われるでしょうが、その辺りのニュアンスが微妙に違うのです。

ギターやヴォーカルなど、何か特定のものが極端に目立つのではなく、ホーン・セクション、パーカッション隊などが渾然一体となって織りなす原始的・熱情的・官能的なサウンドは、カルロスやスティルスのものとは異質の手触り。

あ〜ちぃ〜ちぃ〜 あ〜ちぃ〜っ … と、体温が上昇すること請け合いです。
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Stephen Stills / Stephen Stills 2 ('71)

Stephen Stills 2

戸惑いシリーズ 第3弾。スティヴン・スティルス 『スティヴン・スティルス 2』

1st ソロ『Stephen Stills』('70)と、バンド・サウンドを追求した『Manassas』('72)の印象が強烈すぎて、取り上げるのを戸惑った... というよりも、ためらってしまった、スティヴン・スティルスの 2nd ソロ『Stephen Stills 2』。その2枚の陰に隠れがちですが、そこはスティルスの演ることですから、もちろん佳曲揃いの内容になっています。

また、ヘンリー・ディルツ撮影によるアルバム・ジャケット … 車窓を通して雨降る外の景色を見つめるスティルスの横顔には惚れ惚れ。ついつい見とれてしまいます。

前作に引き続いて、エリック・クラプトンがゲスト参加。「さかなとさそり:Fishes And Scorpions」におけるクラプトンのプレイぶりは、前作の「Go Back Home」よりは控え目。

そのことよりも、僕の知る限り、クラプトンが 2枚以上のアルバムにゲスト参加したミュージシャンは … デラニー&ボニージョージ・ハリスンザ・バンドスティーヴン・ビショップ、フィル・コリンズ … といったあたり(逆に、彼らみんなが、クラプトンのアルバムにもゲスト参加、もしくは楽曲提供している)。錚々たる面々の中に、スティルスも名を連ねているということ自体が凄いことだな … と感心してしまいます。

その他、『Stephen Stills 2』と同年リリースの、ジョン・セバスチャン『The Four Of Us』に参加しているミュージシャン … ドクター・ジョン(key)、ポール・ハリス(key)、ダラス・テイラー(ds) … が、このアルバムにも参加しているのが興味深いところ。

クロスビー・スティルス&ナッシュ結成の折には、3人と交友を深めていたセバスチャンが、そこに加わるだろうと噂されていたようですから、そういった人脈からすれば、彼らの起用も自然な成り行きだったのかも知れません。

それにしても、CSN にセバスチャンが参加していたら、一体どんなサウンドを聴かせてくれたのでしょうか。斬新さを求めるよりも、ルーツに根ざした音楽を志向して、もしかすると、いきなり『Manassas』に近いアルバムを出していたような気がします。

それは、デイヴ・メイソン&キャス・エリオットに、ネッド・ドヒニーが参加していたら … という "もしも" と同じくらい、僕にとっては、とてもそそられる昔の噂話。あそこでこうして、ここでこうなって … などと想像していると、時間が過ぎるのもあっという間...

さて。アルバムの内容ですが、「Open Secret」「Ecology Song」や、バッファロー・スプリングフィールド「Bluenird」のリメイク「帰って来たブルーバード:Bluebird Revisited」など、ホーン・セクションを大胆に取り入れた曲が新機軸。スティルスが新しい試みにチャレンジしていることが良くわかります。

そんなスティルスから American Spirits なるものを、大いに感じるのでありました。
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John Sebastian / The Four Of Us ('71)

The Four Of Us

戸惑いシリーズ 第2弾。ジョン・セバスチャン 『フォー・オブ・アス』

このアルバムの何に戸惑ったのかと言えば、冒頭の2曲「Well, Well, Well」「Black Snake Blues」や「Black Satin Kid」「Sweet Muse」における、ジョン・セバスチャンのロックンローラーぶり...。時にはシャウトしまくるセバスチャンには、あんぐり。

どこまでも優しく、ドリーミーなセバスチャンのイメージからはほど遠いその姿に、まず圧倒されてしまいます。

ですが、よくよく考えてみれば、前作『Real Live』では「Rooty Toot」「Blue Suede Shoes」などの R&R ナンバーを披露していたわけですし、セバスチャンのルーツを辿れば、その系統の音楽に突き当たることは十分予想されるのですが... 何しろ、このアルバムでは、ハードにロッキンするセバスチャンの歌声とサウンドが全体のほぼ半分を占めており、他のセバスチャン・アルバムとは全く異質の手触りを感じるのです。

それもセバスチャン、これもセバスチャンと理解しようと努力しつつ、やはり【お気に入りの3曲】は...
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The Band / Cahoots ('71)

Cahoots

… となると、これも、きちんと記事にしなければ... ザ・バンド 『カフーツ』

『Stage Fright』('70)とともに、何故『Cahoots』を 1970年〜1971年通過時点で取り上げなかったのかと問われれば、好きな曲はあるのに『The Band』('69)で感じた "自然さ" が足りなかったから... 人工的なサウンド作りのように感じられてしまったから... その辺りに戸惑いを感じながら、ついつい次へ次へと進んでしまったという訳なのです。

ですが、このアルバムには、ヴァン・モリソンとロビー・ロバートソン共作による、ヴァンとリチャード・マニュエルのデュエット曲「4% Pantomime」が収録されているので、ここでやらなきゃ何時やるんだ … みたいな勢いで、久しぶりで『Cahoots』を聴き込むことにしました。

その「4% Pantomime」では、「Oh, Richard」「Oh, Belfast Cowboy」(ヴァンは、北アイルランドのベルファスト生まれ)と互いを呼び合いながら、どうやら二人はポーカー・ゲームに興じているようです。エンディングでは、片手にウイスキーのボトルを持ち、もう一方の手で互いの肩をがっしり組んで La La La La La La 〜♪ と、スキャットしている姿が目に浮かぶようです。

《The Last Walts》を見た感じでは、二人とも同じくらい(少し低め)の身長でしょうか。さぞかし微笑ましいレコーディング風景だったことでしょう。(Richard Manuel died on March 4, 1986 in Winter Park, Florida... R.I.P.)
ラスト・ワルツ〈特別編〉

1曲目「Life Is A Carnival」は、『Rock Of Ages』('72)のライヴ・ヴァージョンの方が体に馴染んでいる分、好きかな。お次は、ボブ・ディランの「傑作をかく時」か … ということで、早速...
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Van Morrison / His Band And The Street Choir ('70)

His Band And The Street Choir

さらりシリーズ第3弾。これは【ここで】さらり... やはり捨てがたい... ヴァン・モリソン 『ストリート・クワイア』

『Moondance』('70) と 『Tupelo Honey』('71) の間に位置するこのアルバムは、当時の交際相手:ジャネット・プラネットとともに、ウッドストックへと移り住んだ 1970年にリリースされています。

環境の変化と、ジャネットへの(からの)愛情がそうさせたのか、『Moondance』のピリリと張り詰めた緊張感は若干薄れ、どこかしらゆったりとした安らぎと余裕が感じられます。

それらは、ヴァンらしい R&B、R&R スタイルの曲の合間に挟み込まれた、逆にヴァンにしては珍しいアコースティックな仕上がりの曲 … ヴァン自身が吹くサックス・ソロも聴き物の「Crazy Face」... 切々としたラヴソング「I'll Be Your Lover, Too」... トロピカル・ムードも漂う「Virgo Clowns」などの雰囲気から感じ取ることができると思います。

ヴァンはきっと、私的に幸せの絶頂にいたんだろうな...
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Delaney & Bonnie & Friends / To Bonnie From Delaney ('70)

To Bonnie From Delaney

さらりシリーズ第2弾。このアルバムは【ここで】さらりだったので、やはり取り上げることにしました。デラニー&ボニー&フレンズ 『デラニーよりボニーへ』

エリック・クラプトンが『ソロ』('70)で独り立ちし、レオン・ラッセルが、デラニ&ボニーの "フレンズ" を引き抜き、ジョー・コッカーのサポート・バンド:マッド・ドッグス&イングリッシュメン結成('70) したため、新フレンズのメンバーを集めた D&B が、ニューヨークのデッカ・スタジオと、マイアミのクライテリア・スタジオの2ヶ所でレコーディングを行ったアルバムです。

そんなこんなの思いもあったのでしょうか。「どんなに頑張ってみても、俺には不運とトラブルがつきまとう...」とデラニーが歌う「不運とトラブル:Hard Luck And Troubles」で、アルバムは幕を開けます。ですが、それを嘆く風もなく、熱くシャウトするデラニーには爽快感さえ覚えます。

「何かをきっかけに、苦労と努力が報われるときがやってきた」。そうなんです。いつまでも落ち込んでいるよりは、明るく振る舞っている方が、幸運は早くやってくるものだ … そんなことを、デラニーが教えてくれたのでありました。
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Rita Coolidge / same ('71)

Rita Coolidge

以前【ここで】さらりと流してしまったので、やはりきちんと押さえておきましょう。リタ・クーリッジのデビュー・アルバム 『リタ・クーリッジ』

ジャケット後方に写る藪の中から出てきたような、野性味溢れる風貌のリタ・クーリッジ。リタが見つめる先に動いているのは、草原をしなやかに疾走している豹(ヒョウ)なのかもしれません。

その豹の動きが、リタに乗り移ったのでしょうか。ここで聴けるリタの歌声は、ワイルド かつ しなやか... 動物的な感覚を受けるのです。

トレイシー・ネルソンのことを、エリック・カズを歌うために … だなんて、少し大袈裟に表したこともありましたが、同様に「マーク・ベノを歌うために生まれてきた女性シンガー」と、リタを表しても差し障りないでしょう。

ここでは、スティヴン・スティルスの鮮やかなフィンガー・ピックを伴奏に、涼しげに歌うリタの歌声が印象的な「友の微笑み:Second Story Window」。スプーナー・オールダムの厳かなピアノ、オルガン・プレイをバックに、静かながらも包容力豊かに歌い上げる「(I Always Called Them) Mountains」… と、2曲のマーク作品を取り上げ、見事に自分のものにしています。

アート・ガーファンクルとジミー・ウェッブの関係がそうだったように、自ら曲を書かないシンガーにとって、自分の歌声や、持ち合わせている精神性と相性の良い曲を書くソングライターと出会うことは、何物にも代え難いことだっただろうと思います。その出会いによって、自分の音楽人生がより豊かなものになるかどうかが、かかっていたのですから...
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